野菜に発生する連作障害は輪作と接ぎ木苗を使って防ぐ

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野菜の連作障害の基礎知識!輪作すれば失敗なく育つ

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プランター菜園の野菜作りの基本
目的(解決できる悩み)
野菜に発生する連作障害の原因と防ぎ方を覚えること
目次
1.野菜に発生する連作障害の基礎知識
連作障害が発生する原因と防ぎ方
連作障害が出にくい野菜と出やすい野菜
接ぎ木苗ってどんな苗ですか?

1.野菜に発生する連作障害の基礎知識

野菜の連作障害は同じ土で同じ科の野菜を毎年栽培していると発生します。

しかし、全ての野菜が連作障害の対象かといえばそうではなく、連作障害が起きやすい野菜と起きにくい野菜があります。

去年よりも野菜が病気にかかったり収穫量が減ったという方は連作障害が原因かもしれませんよ。連作障害が起きやすい野菜の表が下記にありますので野菜を育てる時は確認してください。

連作障害が発生する原因と防ぎ方

野菜の連作障害

毎年同じ土を使い回して同じ科の野菜を育て続けていると、野菜の生長が悪くなって収穫量が極端に減る症状が現れてきます。

その症状のことを連作障害といいます。

野菜の連作障害が発生する主な原因としては、

連作障害の原因

  • 土の中の菌のバランスが崩れ病原菌が繁殖したから
  • 野菜の根から排泄される分泌液が土の中に蓄積したから
  • 土の中の特定の養分が減ったから

ということが挙げられます。

土の中の菌のバランスが崩れることで特定の病気が発生しやすくなり、また、害虫も集まってきやすくなるので、病害虫の被害が増えて根から養分の吸収が上手にできなくなれば運が悪いと野菜の苗は枯れてしまいますよね。

では、どのようにして連作障害を防げばいいのかというと、基本は同じ土を使い回して毎年同じ野菜を育てないようにすることです。

連作障害が起こらないようにすることは簡単で、毎年同じ土で違う科の野菜を育てれば解決します。

例えば、次のようにローテーション栽培を行ってみてください。

野菜のローテーション栽培で連作障害対策

  • 1年目の春から夏の季節はナス(ナス科)を育てる
  • 1年目の秋から冬の季節はニンジン(セリ科)を育てる
  • 2年目の春から夏の季節はキュウリ(ウリ科)を育てる
  • 2年目の秋から冬の季節はコマツナ(アブラナ科)を育てる
  • 3年目の春から夏の季節はインゲン(マメ科)を育てる
  • 3年目の秋から冬の季節はレタス(キク科)を育てる

このように、違う科の野菜を次々とローテーションして育てていくと連作障害は起きません。

違う科の野菜をある周期で育てていくことを輪作といい、輪作をすれば毎回違う科の野菜を育てることができるので野菜の生長が悪くなることを防げます。

しかし、野菜の種類はたくさんあり、育てる季節も異なるので、どのように野菜を輪作すればいいのか悩みますよね。

いろいろな野菜を使って輪作するコツは、次のように春から夏は実もの野菜を育てて、秋から冬は葉もの野菜や根もの野菜を育てればメリハリがでてわかりやすいと思います。

連作障害を防ぐpoint

  • 1年目の栽培:春はウリ科(キュウリ、スイカ、メロン、カボチャなど)、秋は葉もの野菜や根もの野菜を作る
  • 2年目の栽培:春はナス科(ナス、トマト、ピーマンなど)、秋は葉もの野菜や根もの野菜を作る
  • 3年目の栽培:春はマメ科(インゲン、エダマメなど)、秋は葉もの野菜や根もの野菜を作る

以上のように、育てる野菜をあらかじめ決めておくことを作付け計画といい、輪作するように作付け計画を作っておけば連作障害を防ぐことができます。

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連作障害が出にくい野菜と出やすい野菜

野菜は、種類によって連作障害が起きやすいものと起きにくいものがあります。

連作障害を防ぐには、毎回新しい土を使うか輪作を行うことです。毎回新しい土を使うと費用的に高くなってしまうので、輪作をする方が効率的です。又は接ぎ木苗を使うという方法も効果的です。

下記に、主な野菜の連作障害が起きやすい年数をまとめましたので栽培時の参考にしてください。

連作障害が出にくい野菜
育てる季節野菜の名称
春~夏カボチャ、トウモロコシ、ニラ
春~秋サツマイモ
秋~冬ニンジン
秋~春タマネギ、ニンニク
1~2年間栽培を休んだ方がいい野菜
育てる季節野菜の名称
春~夏ズッキーニ、ネギ、イチゴ
秋~冬ホウレンソウ、コマツナ、レタス、ダイコン、ラディッシュ、シュンギク、ミズナ、セロリ、カリフラワー
秋~春イチゴ
2~3年間栽培を休んだ方がいい野菜
育てる季節野菜の名称
春~夏キュウリ、ゴーヤ、インゲン、エダマメ、オクラ、ジャガイモ
春~秋ラッカセイ
春~冬ゴボウ
秋~冬ブロッコリー、ハクサイ、キャベツ、カブ
3年以上栽培を休んだ方がいい野菜
育てる季節野菜の名称
春~夏トマト、ピーマン、トウガラシ、ナス、シロウリ、メロン、スイカ
春~秋サトイモ、ヤマイモ、ショウガ
秋~冬ミツバ、ソラマメ、エンドウ

連作障害は、種から普通に育てた実生苗(みしょうなえ)を園芸店で購入して定植して育てた場合や自分で種を撒いて育てた場合に生じます。

野菜の苗の土台部分が病気に強い根を茎にくっつけて加工してある接ぎ木苗では生じにくいので、輪作をすることが難しい時は値段は高いですが接ぎ木苗を購入してください。

接ぎ木苗ってどんな苗ですか?

接ぎ木苗

接ぎ木苗とは、1つの苗を上下2つに分けて、下の部分の台木と上の部分の穂木で構成されている苗のことです。

台木は病気に強い品種の植物の根が生えた茎(主に赤ナスやカボチャなどが使われます)、穂木は育てる野菜の茎です。この2つの茎をつっくけて1本に加工すると接ぎ木苗が完成します。

接ぎ木苗は何が優れているのかというと、実生苗よりも根が強いので、病気に掛かりにくくなったり、連作障害が発生しなくなるというメリットがあることです。
※実生苗(自根苗ともいいます)とは接ぎ木をしていない普通の苗のことです。土台を強化していないのでどうしてもその野菜の本来の特性が出てしまいます。

プランターで野菜を育てる時は栽培スペースが限られているので、実生苗よりも接ぎ木苗を使った方が失敗しにくく多収穫ができます。

ホームセンターに行くと、接ぎ木苗として、ナス、トマト(大玉、中玉、ミニ)、キュウリ、ピーマン、スイカなどが1苗250~350円くらいで販売されています。値段が少し高いですが病気や連作障害のことを考えると、接ぎ木苗を活用した方が収穫のことを含めると賢い選択方法だと思います。

(記事作成日:2017年12月6日、最終更新日:2023‎年2‎月26‎日)

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