唾液の働きと歯みがきが虫歯を予防する
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- 虫歯予防の方法は?
- 目的(解決できる悩み)
- 食生活を改善して唾液を出す、間食をしない、食後は歯磨きをすれば虫歯予防ができることがわかるようになること
- 目次
- 1.虫歯予防の基礎知識
- 歯を虫歯から予防する効果的な方法を考える
- 虫歯予防の方法1(食生活を改善する)
- 虫歯予防の方法2(間食の回数を少なくする)
- 虫歯予防の方法3(食後の歯磨きを徹底する)
1.虫歯予防の基礎知識
いつまでも自分の歯で噛んで食事をしたいですよね、
歯が虫歯にならないように対策をしていても虫歯になってしまうことが多くあります。
虫歯予防をする時は、食生活を改善して唾液を出す、間食をしない、歯磨きをするの3つを忘れずに行ってください。
歯を虫歯から予防する効果的な方法を考える
自分が生きている間は虫歯や歯周病になって歯を抜いてしまい入れ歯で食事をするよりも、健康な歯と歯ぐきを維持して自分の歯で食事をしたいものですよね。
私たちの歯を虫歯にならないように予防する方法としては、
虫歯予防の方法
- 食生活を改善する
- 間食する回数を少なくする
- 食後の歯磨きを徹底する
ということが挙げられます。
一般的にいわれている虫歯予防の方法は、食べ物を食べたら歯みがきをすることです。
歯みがきをすることにより、歯の表面に付着している細菌のかたまりであるプラーク(歯垢)を落とすことができるので虫歯を作らないようにするにはとても効果的な予防方法です。
また、食後に歯みがきすることは大事ですが、いままでの食生活を改善したりお菓子やジュースなどを間食する回数を減らすことも虫歯予防につながってくるのでとても重要なことです。
毎日歯みがきをしているのに虫歯になってしまうという方は、唾液の働きが弱くなり口の中のpHが酸性になっているので食生活が悪くないか間食する回数が多くないか確認してください。
虫歯予防の方法1(食生活を改善する)
虫歯になりやすいと思っている方は、脂っこい食べ物ばかり食べていませんか。
歯に付いた脂っこい食べかすは唾液で洗い落とすのに時間がかかるので、野菜などを取り入れたバランスがよい食事に心がけましょう。
食事中はよく噛まずに食べ物を食べるという方は唾液の分泌が少なくなるので歯にこびり付いた食べかすが唾液で洗い落とされにくい傾向がありますが、よく噛んで食べると唾液がたくさん分泌されるようになります。歯にこびり付いた食べかすが唾液で洗い落とされやすくなるので、食事中はよく噛んで食べてください。
野菜や海草などの繊維質が多い食べ物を良く噛んで食べると質の良いさらさらな唾液に変わります。
よく噛んで出した唾液のその他の効果としては、酸を中和し歯の表面のエナメル質を再石灰化したり、胃や腸での消化を助けたり肥満防止にも役立ち健康によいのです。
また、唾液の分泌を促して虫歯予防をするには、砂糖が入っていないキシリトール入りのガムを噛むことがおすすめです。
キシリトールには、虫歯菌であるミュータンス菌を増やさない効果がありますし、噛むことによって唾液の分泌量が増えるので、酸を中和して歯の表面の再石灰化を促すことにも効果的です。
虫歯菌は砂糖などの糖分をえさにして活動しており、砂糖入りのガムを噛んでいては虫歯菌にえさを与えているような状況なので砂糖入りのガムは極力控えましょう。
根本的な虫歯の原因は、甘い食べ物ではなく、砂糖、白米、麺類、でんぷんなどの糖分と虫歯菌が接触することです。
常日頃から砂糖が入っていて強酸性のジュースばかり飲んでいる方も虫歯になりやすいので、ジュースの代わりに水やお茶を飲むようにするのが虫歯予防に効果的です。
虫歯予防の方法2(間食の回数を少なくする)
私たちは、朝食、昼食、夕食の3食の食事を摂ることは当たり前のことですが、3食の食事の他にお菓子やジュースなどを食べたり飲んだりする間食の回数はどのくらい摂っていますか。
デザートやジュースなどはおやつとして食事をしてから時間を空けて食べるのではなく、食後に時間を空けずに一緒に食べることが虫歯予防につながります。
なぜなら、食べ物を食べると、口の中にいる虫歯菌が糖分をエネルギーとして2~3分で口の中が酸性(pH4くらい)へ傾き歯の表面のエナメル質が溶けだして脱灰し、唾液の力で30~40分かけて中性付近(pH7くらい)に戻り再石灰化するという性質があるからです。
なお、歯の表面のエナメル質が溶けるか溶けないかの境目はpH5.5です。
口の中のpHが酸性になっている時間を極力減らすことが虫歯予防につながるので、朝食、昼食、夕食の3食しか食べない人とそれぞれの食事をした後にお菓子などを食べて間食している人の脱灰と再石灰化の時間を比べてみると、どう考えても間食している人の方が脱灰している時間は長くなりますよね。
歯が脱灰している時間が長いということは、歯の再石灰化が容易にできなくなるということです。だらだらと何回でも食べていると虫歯になりやすいです。
脱灰している時間よりも再石灰化している時間を長くするには、普通に考えれば間食する回数を減らせばいいという答えにたどり着くのではないでしょうか。
特に、寝ている間は唾液の分泌量が少なくなっているので、寝る直前には食べ物を食べないようにしてください。
就寝中は唾液の分泌が悪くなっているので口の中のpHが酸性に傾きやすくなります。酸性の口の中では歯は虫歯になりやすいことは理解できると思います。
寝る直前に、pHが酸性の健康食品、栄養ドリンク、スポーツドリンク、果物、ワイン、黒酢などを食べたり飲んだりするのは体にとってはいいかもしれませんが、歯にとってみたらよくないことであると覚えておきましょう。
虫歯予防の方法3(食後の歯磨きを徹底する)
虫歯予防の基本は、歯の表面にこびりついているプラーク(歯垢)を歯みがきで除去することです。
プラークとは、食事をした時に摂った糖分を細菌が分解してできたネバネバした白い物質のことです。プラークは歯垢(しこう)ともいい、2週間くらい時間が経過すると歯石に変化します。
指で歯の表面をこすってもらうとわかりますが、歯みがきを怠っているとネバネバした白い物質が指に付着すると思います。その物質がプラークというもので、プラーク1mg当たりに1億以上の菌が潜んでいます。
簡単に言ってしまえばプラークは細菌のかたまりなので、歯にプラークがこびりついているとその歯は細菌が糖分をえさにして排出した酸でカルシウムなどが溶けだして脱灰が始まります。
口の中のpHの環境が健全ならば、歯が脱灰しても唾液の作用で再石灰化が行われ修復されますが、寝ている間は再石灰化をしてくれる唾液の量が減少しているので虫歯になりやすい環境です。
虫歯にならない為には、寝る前に歯みがきをして歯に付着しているプラークを除去して虫歯菌を減らす作業が大切です。
また、歯みがきをする時にフッ素入りの歯みがき粉を使って磨けば、歯の表面のエナメル質が再石灰化する時にフッ素が取り込まれてより虫歯に強い歯の質に変わります。
プラークが歯に付着しないようにするには、食事と歯みがきはセットで行うものと覚えておきましょう。
(記事作成日:2017年8月24日、最終更新日:2019年8月7日)