虫歯と歯周病は早期治療して治す
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- 虫歯や歯周病はいつ治せばいいの?
- 目的(解決できる悩み)
- 虫歯と歯周病は早期治療すれば歯を失う要因を減らすことがわかるようになること
- 目次
- 1.歯を失うのを防ぐには虫歯と歯周病は早期治療すること
- 歯は何のために生えているの?
- 虫歯も歯周病も治療しなければ治らない
- 虫歯の進行具合で歯の治療内容が変わる
1.歯を失うのを防ぐには虫歯と歯周病は早期治療すること
歯は、ご飯を食べたり、言葉を話す為に生えています。
いつまでも自分の歯で食事や言葉を話したいですよね。
歯を失わないようにするには、虫歯や歯周病を放置するのではなく早めに治療することです。
歯は何のために生えているの?
普段何気なく使っている私たちの歯は、食事の時に食べ物を噛んで切り裂いたりすりつぶしたりする為だけに使っているのではなく、言葉を発音する為にも必要なものです。
健康な大人の歯(永久歯)は、親知らずを入れて上側16本、下側16本の合計32本で構成されています。親知らずが生えていない大人の方は上側14本、下側14本の合計28本。乳歯の歯は合計で20本で小学生くらいから永久歯に生え代わっていきます。
歯には種類があり、前歯は切歯(せっし)、前歯の隣は犬歯(けんし)、奥歯は臼歯(きゅうし)という歯が生えていて、それぞれの歯の役割は、
切歯、犬歯、臼歯の役割
- 切歯:食べ物を噛み切る為の歯
- 犬歯:食べ物を切り裂く為の歯
- 臼歯:食べ物をすりつぶす為の歯
というように、歯は役割を持ってその場所に生えています。
切歯、犬歯、臼歯のすべての歯が生えていてこそ正しく噛むことができ、どれかの歯が1本でも抜けてしまうと食べ物を思うように噛めれなくなりますし、歯の噛み合わせが悪くなって、肩こり、腰痛、冷え性などの体の不調が起こるようになります。
また、虫歯は歯に悪い影響、歯周病は歯ぐきに悪い影響があるだけではなく、虫歯を治療したら頭痛・腰痛・耳鳴りが治ったとか虫歯ではない歯の痛みが治った、歯周病を治療したら口臭が治ったというように虫歯や歯周病以外の悩みが改善することがあります。
歯周病は歯周病菌が作りだした毒素が血液に乗って全身に送られると、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞などの病気を引き起こすことがあるので注意が必要です。
歳を取っても自分の歯が残っている本数が多い人程病気になりにくく、認知症になる確率が低くなるともいわれているので、歯を失わないようにする為に歯の健康をいつまでも保つように心がけてください。
虫歯も歯周病も治療しなければ治らない
歯は大切なものなので歳を取っても自分の歯で食べ物を噛みたいですよね。
みなさんは歯を失う主な原因を知っていますか。加齢による老化現象で自然に抜け落ちると思っている方は大間違いです。
実は、歯を失ってしまう主な原因は、虫歯(う蝕)と歯周病(歯周炎、歯槽膿漏)なんです。
虫歯は象牙質に達したC2の状態になると痛みが出てきて虫歯になっていることに気がつきますが、歯周病は10年以上かけてじわじわ進行していき、だいぶ進行した状態でないと痛みが出てこないので自覚しにくいので長い間放置してしまいがちになります。
例えば、痛みが出てきた虫歯を放置してしまい神経まで達してしまった虫歯は神経を取るか歯自体を抜く治療をしなければいけませんし、重度な歯周病になってしまったら歯槽骨と歯ぐきが歯を支えられなくなるので歯が抜け落ちてしまいます。
では、どのタイミングで歯医者さんに行けばいいのかというと、虫歯になって痛みがでてからではなく虫歯になる前か虫歯になったが痛みがないうちに行くべきです。
虫歯や歯周病を治療せずに放置してしまい歯を失ってしまってからでは取り返しがつかないので、歯の健康を維持するには歯が痛い痛くないに関係なく、1年に1回は歯医者さんへ行って歯や歯ぐきの状態を診察してもらうことをおすすめします。
また、歯周病になっている方は歯ぐきの位置が下がるので歯冠ではなく歯根に虫歯(根面う蝕)ができやすくなります。高齢者の方も加齢で歯ぐきが老化して歯ぐきの位置が下がるので根面う蝕になりやすいです。
虫歯も歯周病も治療しなければ治らないので、歯や歯ぐきに違和感が出てきておかしいと感じ始めたら早めに歯医者さんに行って診察してください。
症状が軽い段階で歯医者さんへ行けば、虫歯は虫歯の部分を削って詰め物を詰めたり被せ物を被せる治療、歯周病はプラーク(歯垢)と歯石を除去するスケーリングという治療を行い処置をすれば歯を失わなくてすみます。
虫歯の進行具合で歯の治療内容が変わる
歯医者さんで虫歯の点検をしてもらうとC1とかC2とか診断されますが、そもそもC1、C2とは何のことでしょうか。
虫歯は進行具合によって、CO、C1、C2、C3、C4までの5つの段階に分けて表しており、診察してもらった時に虫歯が見つかればCO~C4のどれかが当てはめられて治療に移ります。
虫歯の治療方法は、虫歯の部分を削り、削った箇所を詰め物で詰めるか被せ物を被せるか、又は、虫歯の部分を削らずに歯を抜くという処置をしますが、虫歯の治療内容は虫歯の進行具合で変わってきます。
COの虫歯の場合は歯に穴が開く初期の状態なので再石灰化すれば治ることがあるので治療をせずに様子をみることが一般的ですが、C1~C4の虫歯は自然には治らないので治療をしなければなりません。
- CO(シーオー)
- COとは、歯の表面のエナメル質に穴が開く前の虫歯のことです。再石灰化で治ることがあるので治療はせず様子を見ます。
- C1(シーワン)
- C1とは、歯の表面のエナメル質が溶けて穴が開き出している状態の虫歯のことです。
- 虫歯の部分が初期状態(エナメル質のみの虫歯)なので歯の痛みはまだなく、唾液の力で再石灰化できることがあるので歯を削らずに様子を見ることがあります。
- 治療する場合は麻酔なしで虫歯の部分を削り、特殊な光を当てると硬化する歯科用のプラスチック樹脂を削った箇所に詰めて処置します。
- C2(シーツー)
- C2とは、歯の表面のエナメル質を通り越して象牙質にまで及んでいる虫歯のことです。
- 普通にしていれば痛みはありませんが、噛むと痛い、甘いものがしみるなどの症状が現れます。
- 虫歯の部分を削って特殊な光を当てると硬化する歯科用のプラスチック樹脂を削った箇所に詰めて処置します。
※場合によっては麻酔をして治療します。 - C3(シースリー)
- C3とは、歯の表面のエナメル質とエナメル質の内側の象牙質を通り越して歯髄(神経)まで及んでいる虫歯のことです。
- 虫歯が神経まで及んでいるので激しい痛みを伴い、熱い食べ物がしみるようになります。
- 虫歯の部分を大きく削るので麻酔をしての治療となり、削った箇所は被せ物を被せる処置をしますが、虫歯の進行がひどい場合は神経を取る治療が必要です。
- 神経を取ると虫歯の痛みはなくなりますが、象牙質に栄養を送ることができなくなるので歯はもろくなりやすいのでよく考えてから神経を取るようにしましょう。
- C4(シーフォー)
- C4とは、歯ぐきよりも上側の部分の歯が溶けてなくなり歯髄(神経)が死んでしまっている虫歯のことです。
- 神経は死んでいるので痛みはあまりありませんが、そのまま放置しておくと虫歯菌が悪さをして歯の根元部分が膿んで痛むことがあるので神経を清掃する治療が必要です。
虫歯で1回治療した歯は、詰めた物が取れた、被せた物が外れた、よごれが付着しているなどのトラブルが起きるので、治療した箇所の状態を確かめる為に定期的にメンテナンスが必要となります。
また、詰めた部分や被せた部分は年月が経つと歯との間に隙間ができて虫歯になりやすくなります。治療した歯は、必ず歯医者さんで定期的に点検してもらうことを覚えておきましょう。
(記事作成日:2017年9月5日、最終更新日:2019年8月11日)