車のタイヤの基礎知識!タイヤの役割、構成、サイズの読み方
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- 目的(解決できる悩み)
- 自動車のタイヤの役割、構成、サイズの規格の読み方がわかるようになること
- 目次
- 1.タイヤの基礎知識
- タイヤの役割
- タイヤの構成
- タイヤサイズの規格の読み方
1.タイヤの基礎知識
車のタイヤは、トレッド、サイドウォール、ショルダー、ベルト、カーカスコードなどで構成されていて、エンジンで発生させた回転エネルギーを路面に伝えるという重要な役割があります。
つまり、タイヤがなければ車を走らせることはできません。車種ごとにタイヤサイズが異なるので、タイヤサイズの規格が読めれるようになりましょう。
タイヤの役割
車のタイヤは、車を加速・減速・停止させる為に路面に力を伝える役割を持っている大切なパーツです。
乾いた路面では、タイヤを回転させれば車は前に進み、タイヤの回転を止めれば車は止まりますよね。
しかし、雪道などの滑りやすい路面では、タイヤが回転していても停止していてもその力が正確に路面に伝えられなくて、自分が思うように車をコントロールできなくなる恐れが生じることがあります。
そのような問題を解決する為に、夏はサマータイヤ(夏用タイヤともいいます)、冬はスノータイヤ(スタッドレスタイヤや冬用タイヤともいいます)という2種類のタイヤを季節によって使い分けると車を安全に運転することができます。
また、夏用タイヤでもスタッドレスタイヤでも、タイヤのトレッド面に溝が残っている状態で使用してください。タイヤのトレッド面の溝は何の為に刻まれているのかというと、雨が降っている日の濡れた路面でもタイヤと路面が接触できるようにする為に排水が必要となるからです。
溝のパターンをトレッドパターンといいますが、トレッドパターンは排水性を確保する他の役割には、
トレッドパターンの役割
- グリップ力
- ノイズの発生
- 乗り心地
- 燃費
などにも大きな影響を与えるので、使用目的に応じて様々なトレッドパターンのタイヤが販売されています。
トレッドパターンの他にはゴム質も影響を与えます。
タイヤの構成
車のタイヤの外観は、地面と接するトレッド、側面のサイドウォール、トレッドとサイドウォールをつなぐショルダーで構成されています。
また、タイヤの内側は、ベルト、カーカスコードなどを施してタイヤの補強を行っています。
タイヤのカタログを見てタイヤ選びをする時に役に立つ、トレッド、ベルト、カーカスコード、ショルダー、サイドウォールというタイヤを構成する各部の名称を覚えておきましょう。
- トレッド
- 路面とタイヤが接触する部分です。濡れた路面でもグリップ力が落ちないように排水用の溝が多数刻み込まれています。
- ベルト
- トレッドの内側に位置してタイヤを補強する部分です。材質にはスチールや合成繊維が使われています。
- カーカスコード
- ベルトの内側に位置してタイヤの骨格となる部分です。材質には、ナイロン、ポリエステル、スチールなどの繊維が使われ、何層にも巻きつけて形を成しています。
- ショルダー
- トレッドとサイドウォールをつなぐ部分です。トレッドで発生した熱を逃がす役目もあります。
- サイドウォール
- タイヤの側面のことです。車の重量を支えたり、路面の衝撃を吸収したり、横方向からの強い力でタイヤがたわんで変形しないようにしています。
※サイドウォールが低いと乗り心地が悪くなります。
タイヤサイズの規格の読み方
車のタイヤのサイドウォールを見ると、何やら数字とアルファベットか書かれていることに気がつくと思いますが、その数字はタイヤサイズというしっかりした意味を持っています。
つまり、新品のタイヤを購入する際は、タイヤを交換する車に適合するタイヤサイズを選ばなければいけないということです。
例えば、175/60R16 82Hという英数字がタイヤの側面に書かれていたら、次の意味を持ったタイヤになります。
タイヤサイズの規格の英数字の意味
- 175:タイヤの横幅(断面幅)、175mm
- 60:偏平率、60%
- R:タイヤの構造、ラジアルタイヤ
- 16:タイヤの内径(ホイールのリムの直径)、16インチ
- 82:ロードインデックス、荷重指数ともいいます。許容される最大質量のことで、82は負荷能力が475kg
- H:速度記号、許容される最高速度のこと。Qは160km/h、Sは180km/h、Hは210km/h、Vは240km/h、Wは270km/h、Yは300km/h
タイヤサイズは、175/60R16の他にも、155/65R14、195/65R15、195/60R16などいくつものバリエーションがあるのでサイズを間違えないようにしてください。
用語の説明
- 偏平率
- 偏平率(へんぺいりつ)とは、タイヤの断面幅に対するタイヤの断面高の比(割合)のことです。偏平率の単位は%で表され、数値が大きいとタイヤの断面高は高く、数値が小さいとタイヤの断面高は低くなります。
- 低偏平率のタイヤは、路面との接地面積が増えるのでグリップ力が上がり、タイヤの断面高が低くなるのでたわみが少なくなり、コーナリング時の横からの荷重に強く走行安定性が増しますが、乗り心地が悪くなります。
- 高偏平率のタイヤは、低偏平率のタイヤよりも横からの荷重に弱く走行安定性は低いですが、タイヤの断面高が高いので乗り心地が良くなります。
- 要するに、走行安定性を優先するか乗り心地を優先するかで適切な偏平率が変わるということです。
- 車によって異なりますが、最近では偏平率が60くらいを採用する車は多いです。
- ラジアルタイヤ
- カーカスコードの巻き方の違いでラジアルタイヤとバイアスタイヤに分類されます。ラジアルタイヤは進行方向に直角、バイアスタイヤは進行方向に約45°の角度で巻いて重ねていきます。
- ラジアルタイヤは走行性能が高い、バイアスタイヤは乗り心地がよいという特徴があります。
- バイアスタイヤは、バス・トラック・一部の2輪車にしか使われておらず、ほとんどの乗用車と2輪車にはラジアルタイヤが使われています。
(記事作成日:2018年3月2日、最終更新日:2021年8月10日)