DIYで小規模な独立蓄電型太陽光発電システムを自作する時の配線方法

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DIYで自作する小規模な独立蓄電型太陽光発電システムを構築する時の配線方法

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カテゴリー
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ジャンル
独立蓄電型太陽光発電を始める時に必要となるものと配線方法
目的(解決できる悩み)
小規模な独立蓄電型太陽光発電システムを自作する時に使う機器間の配線方法がわかるようになること
目次
1.独立蓄電型太陽光発電システムの構築方法
手順1.ソーラーパネルを設置します
手順2.チャージコントローラーとバッテリー間を配線します
手順3.ソーラーパネルとチャージコントローラー間の配線をします
手順4.バッテリーとインバーター間の配線をします
独立蓄電型太陽光発電システムのメンテナンス

1.独立蓄電型太陽光発電システムの構築方法

独立蓄電型太陽光発電システムの配線方法

独立蓄電型太陽光発電システムを作る時は、ソーラーパネル、チャージコントローラー、バッテリーの3点が準備できましたら電線・ケーブルを使って配線作業に取り掛かります。

電線・ケーブルの配線手順は、チャージコントローラーとバッテリー間を配線してから、ソーラーパネルとチャージコントローラー間を配線します。

インバーターを用意できている方は、その後にバッテリーとインバーター間を配線してください。

手順1.ソーラーパネルを設置します

ソーラーパネルを設置する

ソーラーパネルは、受光面に太陽の光が当たることによって電気が発電する仕組みなので、まずは、日当たりが良い場所を探します。

アパートや団地ではベランダ、一戸建ての家では庭先や2階のベランダが適しています。
※アパートや団地では設置スペースが狭いですが、できるだけ日当たりが良い場所を見つけてください。太陽の光に対して直角となるようにソーラーパネルを設置すると最大出力が出せます。

ソーラーパネルを建造物に固定する際は、留め金具などを使って行いますが、ソーラーパネルの重量は100Wクラスで10kgくらいと重たいので、落として壊さないようにしてください。

ソーラーパネル用に販売されている架台は価格が高いので、ホームセンターで売っている、

ソーラーパネルを固定する時に使うもの

  • パイプ、ボード、L型アングル、L型金具、U字金具、アルミ線、ワイヤーなど

を使って各人で工夫して固定した方が費用の節約ができます。

ソーラーパネルは固定せずに立て掛けておくと強風が吹いたら風で飛ばされてしまうので必ず固定してください。

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手順2.チャージコントローラーとバッテリー間を配線します

チャージコントローラーとバッテリー間の配線

チャージコントローラーの役割は、バッテリーが過充電されないように電圧・電流を制御する為のものなので、ソーラーパネルとバッテリーの間に配線してください。

チャージコントローラーとバッテリー間の配線に使用する電線・ケーブルとしては、KIV電線(電気機器用ビニール絶縁電線)、VCTケーブル・VCTFケーブル(ビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル)があります。

どちらの電線・ケーブルの導体はより線タイプなので曲げやすく扱いやすいですが、ホームセンターにはより線の太さが細い種類しか売っていないので、より線の太さが太い電線・ケーブルをお探しの方はインターネットショップや秋葉原のような電材料の専門店で購入してください。

なお、電線・ケーブルには許容電流といって流すことができる電流の最大値が決められているので、KIV電線を使う場合は下の表を参考にして電線の太さを決めてください。
※下記の電線の許容電流は30℃の時の値です。許容電流値は温度が上がると減少していきます。

KIV電線のより線の太さに対する許容電流の表
より線の太さ(sq)許容電流(A)
0.757
1.2519
2.027
3.537

※sq(スケア)とは、断面積(mm2)のことです。

電線・ケーブルを選定する時の注意点ですが、電線・ケーブルは流れる電流値によってより線(導体)の太さを選ばないと、電線・ケーブルの絶縁部分が熱で溶けて出火する危険があるので、許容電流に耐えることができないより線(導体)を使うと事故の元になることを覚えておいてください。

例えば、10Aの電流が流れるのに7Aまでしか耐えることができない電線・ケーブルを使うとより線(導体)が加熱して絶縁被覆が溶けます。

電線・ケーブルに10Aの電流が流れるのであれば1.25mm2、又は2倍以上の余裕を持たせて、2.0mm2、3.5mm2を選ぶことが普通です。

チャージコントローラーの端子・バッテリーの端子と電線・ケーブルの接続箇所は引っ張っても抜けないようにしっかり固定してください。

電線・ケーブルの終端を加工する時は圧着端子と圧着工具を使った方が接続不良を起こすことが少なくなるので安心・確実です。

手順3.ソーラーパネルとチャージコントローラー間の配線をします

ソーラーパネルとチャージコントローラー間の配線

ソーラーパネルとチャージコントローラーまではソーラーパネル用のH-CVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁耐熱ビニルシースケーブル)を使って配線することが一般的です。

H-CVケーブルを使う場合は下の表を参考にして電線の太さを決めてください。ソーラーパネルを何枚も増設しなければ2.0mm2を選べば問題ありません。
※下記のケーブルの許容電流は40℃の時の値です。許容電流値は温度が上がると減少していきます。

H-CVケーブルのより線の太さに対する許容電流の表
より線の太さ(sq)許容電流(A)
2.033
3.546

※sq(スケア)とは、断面積(mm2)のことです。

ソーラーパネルのケーブルとH-CVケーブルとの接続箇所やチャージコントローラーの端子とケーブルの接続箇所は引っ張っても抜けないようにしっかり固定してください。

ケーブルの終端を加工する時は、コネクタ、圧着端子、圧着工具を使った方が接続不良を起こすことが少なくなるので安心・確実です。

チャージコントローラーの接続方法は、DIYで自作する小規模な太陽光発電システムで準備するチャージコントローラーの選び方・使い方をご覧ください。

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手順4.バッテリーとインバーター間の配線をします

バッテリーとインバーター間の配線

バッテリーとインバーター間は、使用するインバーターの定格出力に合わせて電線・ケーブルのより線(導体)の太さを選定してください。

例えば、次のような定格出力のインバーターに流れる電流の最大値は、

各インバーターに流れる電流の最大値

  • 150Wのインバーター:12.5A
  • 300Wのインバーター:25A
  • 500Wのインバーター:42A
  • 1000Wのインバーター:84A

となるので、定格出力が大きいインバーターであればある程大電流が流れます。

インバーターを購入した際にケーブルが付属していれば付属していたケーブルを使用して、付属していなければ許容電流値に見合ったKIV電線・VCTケーブル・VCTFケーブルなどを自分で購入してください。

KIV電線を使う場合は下の表を参考にして電線の太さを決めてください。
※下記の電線の許容電流は30℃の時の値です。許容電流値は温度が上がると減少していきます。

KIV電線のより線の太さに対する許容電流の表
より線の太さ(sq)許容電流(A)
5.549
8.061
1488
22115
38162

※sq(スケア)とは、断面積(mm2)のことです。

選定する電線の目安としては、次のように電線に流れる電流値の2倍以上に耐える許容電流値がある電線を選んでください。

各インバーターと配線する電線の太さの目安

  • 150Wのインバーター:2.0sqの電線
  • 300Wのインバーター:8.0sqの電線
  • 500Wのインバーター:14sqの電線
  • 1000Wのインバーター:38sqの電線

インバーターの接続方法は、DIYで自作する小規模な太陽光発電システムで準備するインバーターの選び方・使い方をご覧ください。

独立蓄電型太陽光発電システムのメンテナンス

太陽光発電システムを構築したらそのまま一生使い続けれるわけではなく、たまに故障などが起こりますので定期的にメンテナンスが必要です。

特にソーラーパネルとバッテリーは気をつけてください。

ソーラーパネルの受光面の表面のガラスや樹脂製のカバーが汚れてくると発電能力が落ちてくるので1年に1回はスポンジなどで掃除しましょう。

バッテリーは、過放電したらすぐに充電してなるべく満充電付近で使うようにするとバッテリーが長持ちしますが、バッテリーの寿命は3~5年くらいなので、バッテリーに蓄えれる電気の容量が以前よりも少ないと感じてきたら交換時期です。

(記事作成日:2017年10月25日、最終更新日:2021‎年10‎月10‎日)

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