DIYで小規模な太陽光発電システムを自作する時に準備するバッテリーの使い方

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DIYで自作する小規模な太陽光発電システムで準備するバッテリーの使い方

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カテゴリー
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ジャンル
バッテリーの選び方と使い方
目的(解決できる悩み)
小規模な独立蓄電型太陽光発電システムを自作する時のバッテリーの使い方がわかるようになること
目次
1.太陽光発電で使うバッテリーの充電方法
太陽光発電でバッテリーを充電する方法
電線・ケーブルの選定方法
2.バッテリーの使い方
バッテリーの電圧で気をつけることは?
バッテリーに充電されている電圧を確認する方法
バッテリーのメンテナンス方法
3.太陽光発電以外でのバッテリーの活用方法
家庭のコンセントから車用の充電器を使って充電する方法
車のメインバッテリーにつないで走行中に行う充電方法

1.太陽光発電で使うバッテリーの充電方法

太陽光発電で使うバッテリーの用意ができましたらチャージコントローラーとバッテリーの接続を行います。

ソーラーパネルとバッテリーの間にはチャージコントローラーを接続して充電制御することが常識です。

太陽光発電でバッテリーを充電する方法

チャージコントローラーとバッテリーの接続図

バッテリーに蓄えられている電気を使うには、バッテリーに充電しなければいけないので、まずは、太陽光発電でバッテリーを充電する方法を考えましょう。

太陽光発電でバッテリーを充電するには、バッテリーの入力電圧に気をつけて行ってください。

太陽光発電でバッテリーを充電する時に使うソーラーパネルは、次のように17V又は34Vのものを用意してバッテリーを充電します。

バッテリーとソーラーパネルの電圧の関係

  • 12Vのバッテリーを充電する場合:最大出力動作電圧が約17Vのソーラーパネルを用意
  • 24Vのバッテリーを充電する場合:最大出力動作電圧が約17Vのソーラーパネルを2枚直列に接続して34Vにする、又は最大出力動作電圧が約32~36Vのソーラーパネルを用意

太陽光発電でバッテリーを充電する場合は、バッテリーソーラーパネルの他にチャージコントローラー、ソーラーパネル用の延長ケーブル、チャージコントローラーとバッテリー間の電線・ケーブルなどが必要となります。

バッテリーとチャージコントローラー間の電線・ケーブルの接続方法は、バッテリーのプラス端子とチャージコントローラーのプラス端子を接続してからバッテリーのマイナス端子とチャージコントローラーのマイナス端子を接続します。

電線・ケーブルの選定方法

バッテリーをチャージコントローラーやインバーターと接続する時は、その区間に流れる電流の大きさに対応できる太さを持った電線・ケーブルなのかを確かめてから行ってください。

例えば、50Wのソーラーパネル1枚で12Vのバッテリーを充電する場合は、計算すると約4Aの電流、100Wのソーラーパネル1枚では約8Aの電流が流れるので、その流れる電流に耐える電線・ケーブルを使わなければいけません。

また、インバーターを購入した時に電線・ケーブルが付属されていなかった場合は各人で配線用の電線・ケーブルを用意してください。

単純計算すると、12Vのバッテリーと500Wのインバーターを使う場合は定格で約42Aの電流、1000Wのインバーターでは約84Aの電流が流れます。

バッテリーと周辺機器を接続する電線・ケーブルとしては、KIV電線、VCT又はVCTF(キャブタイヤケーブル)、VCT(電力ケーブル)などがあります。一般的には、安全に使用できるように、定格電流の2倍の電流値に耐えれる太さの電線・ケーブルを選定します。

下記に、KIV電線のより線の太さに対する許容電流値を書きますので選ぶ時の参考にしてください。
※許容電流とは、流すことができる電流の最大値のことです。

KIV電線のより線の太さに対する許容電流の表
より線の太さ(sq)許容電流(A)(30℃の時)
0.757
1.2519
2.027
3.537
5.549
8.061
1488
22115
38162

※sq(スケア)とは、断面積(mm2)のことです。

バッテリーは電気を貯める為に使うものなので、電線・ケーブルを端子に配線する時は十分注意して行ってください。

バッテリーに電線を接続する時は、ショート(プラス端子とマイナス端子の間を負荷なしで接触させてしまうこと)させると大電流が流れて火花が飛んだり、電線の被覆が溶けて燃えることがあり危険なので、電気の知識がない方は慎重に行ってください。

電線・ケーブルの取り付け後は、端子には絶縁のゴムカバーなどを取り付けてショートしないように対策を行ってください。

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2.バッテリーの使い方

12Vバッテリーは1個では12Vですが、2個使うと直列接続か並列接続するかでバッテリーの電圧が変わるので気をつけてください。

また、バッテリーを最善な状態で使用する為に電圧は監視することをおすすめします。

バッテリーの電圧で気をつけることは?

バッテリーの直列・並列接続図

DIYの太陽光発電で一般的に使われているバッテリーの電圧は12V又は24Vですが、バッテリーを複数個設置して配線すると配線方法によっては電圧が変わるので注意してください。

例えば、12Vのバッテリーが2つあるとします。この12Vのバッテリーを、並列に2つ接続すると12Vですが、直列に2つ接続すると24Vに変わります。

このように、バッテリーを直列接続するか並列接続するのかでバッテリーの電圧が変わるので、12Vバッテリーを24Vとして使いたい方は直列につないで使ってください。

電圧を高くするとそれぞれの機器どうしを接続する電線・ケーブルの太さを細くすることができるというメリットがありますが、電圧が高い分感電には気をつけてください。

バッテリーに充電されている電圧を確認する方法

テスター

バッテリーが充電されているかどうかの確認方法は、バッテリーに負荷を何も接続していない時に12.6V以上の電圧があれば正常な状態です。

しかし、バッテリーの充電残量が少なくなってくると電圧も低下してくるので、12Vを下回っていれば電気はほとんど蓄積されていない状態ですし、11.5Vくらいになると電気は空の状態です。

バッテリーの充電状態は、ホームセンターで販売されている2000円くらいの電圧計(テスター)を使えば簡単に確認することができます。

また、電気に詳しくない方は、数百円で売っているデジタル式の電圧表示モニターを接続すればテスターを使わなくても簡単に確認できます。

但し、電圧表示モニターは、電圧表示調整ねじで校正しないと間違った値を示したり、モニターの表示誤差が大きい粗悪品もあるので注意して使ってください。

テスターでバッテリーの電圧を測定する際は、

テスト棒の使い方

  • 赤色のテスト棒の先端をバッテリーのプラス端子
  • 黒色のテスト棒の先端をバッテリーのマイナス端子

に接触させて測定します。テスターの本体にテスト棒の端子を差し込む時もプラスは赤色、マイナスは黒色となるようにしましょう。マイナスの電圧値を指し示したらテスト棒の接続が赤黒逆になっているだけです。テスターは特に壊れることはありません。

バッテリーのメンテナンス方法

バッテリーは寿命になると満充電させてから電気を取り出して電気機器を使っても、すぐにバッテリーの電気が空っぽになってしまいます。

以前よりもバッテリーの満充電までの充電時間が短くなった、満充電のバッテリーから電気を取り出して電気機器を使っても使用できる時間が短くなった、バッテリーの電気の減りが早くなったと感じてきたら寿命が近づいています。

バッテリーは、バッテリーの充電残量が残りわずかになってきてから充電するよりも、充電残量が半分くらい残っている時に充電した方がバッテリーの劣化は少なくなるので、バッテリーの電圧が低くなってきたら電気機器の使用を止めてできるだけ早く充電することでバッテリーの寿命を長くすることができます。

バッテリーを最善の状態で使うには、電圧を監視しなければいけないので電圧計は必ず手元に用意しておいてください。

なお、開放型鉛バッテリーを使う場合は、バッテリー液の液面がアッパーレベルとローレベルの間となるように定期的にチェックして、もしバッテリー液が不足していたらバッテリー補充液(蒸留水・精製水)をバッテリーの上面のキャップを回して開けて補充してください。

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3.太陽光発電以外でのバッテリーの活用方法

バッテリーは、ソーラーパネルで発電した電気の充電用として使う他には、自動車の中で電気機器を使う為のサブバッテリーとしても活用できます。

バッテリーを車内で使う場合の充電方法は、

サブバッテリーとして充電する時のpoint

  • 家庭のコンセントから車用の充電器を使う
  • 車のメインバッテリーにつないで走行中に行う

の2通りがあります。

家庭のコンセントから車用の充電器を使って充電する方法

家庭のコンセントからサブバッテリーを充電する場合は、開放・密閉型バッテリー対応の全自動型充電器を使えば簡単に充電できます。

全自動充電器とは、バッテリーと充電器を接続して充電器のスイッチを入れるだけで充電電流をマイコンが自動で制御してバッテリーが傷まないように最適となるように充電してくれる充電器のことです。

バッテリーの状態に合わせて充電してくれ、満充電になれば停止してくれるのでバッテリーに優しい充電器です。

車のメインバッテリーにつないで走行中に行う充電方法

車の走行中にサブバッテリーの充電を行うには走行充電器(サブバッテリーチャージャー)を準備してください。

走行充電器とは、メインバッテリーの電圧が一定の電圧以上になるとサブバッテリーを充電するようにする機器です。

自動車はエンジンが掛かっている状態だと発電機が回っているので、車のメインバッテリーとサブバッテリーの間に走行充電器を接続して使います。

(記事作成日:2017年10月26日、最終更新日:2021‎年8‎月21‎日)

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