紅茶の茶葉の種類の違いで紅茶の風味の特徴が変わる

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紅茶の茶葉の種類の基礎知識

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紅茶の種類・選び方・淹れ方の基礎知識
目的(解決できる悩み)
紅茶の茶葉の等級と原産地による風味の特徴の違いがわかるようになること
目次
1.紅茶の基礎知識
紅茶に含まれる成分
生葉の発酵時間の違いで紅茶ができる
茶葉の等級(グレード)を見れば茶葉の形状がわかる
2.紅茶の銘柄の種類と風味の特徴
ダージリンの基本情報(インドの茶葉)
アッサムの基本情報(インドの茶葉)
ニルギリの基本情報(インドの茶葉)
シッキムの基本情報(インドの茶葉)
キャンディの基本情報(スリランカの茶葉)
ディンブラの基本情報(スリランカの茶葉)
ウバの基本情報(スリランカの茶葉)
ヌワラエリヤの基本情報(スリランカの茶葉)
アールグレイの基本情報

1.紅茶の基礎知識

紅茶とは、簡単に説明すると発酵させたお茶のことです。

紅茶の風味は、カフェイン(苦味成分)、タンニン(渋味成分)、テアニン(うま味成分)という各成分の割合で変わってきて、紅茶フラボノイドやカテキンが含まれているので健康に良い飲み物といわれています。

食後や休憩時間に紅茶を味わってみてはいかがでしょうか。

紅茶に含まれる成分

トワイニングのセイロン紅茶

紅茶といえば、インドとスリランカの茶葉が生産国としてとても有名ですよね。

紅茶をあまり飲まない方でもセイロン紅茶という言葉を聞いたことはあると思いますが、セイロン紅茶とはスリランカの紅茶のことなんです。

紅茶は、苦味、渋味、うま味、香り、水色(すいしょく)を楽しむ飲み物で、フルーツのような香りや花のような香りがしたりしますが、茶葉の銘柄や摘まれる季節によって、苦味・渋味・うま味・香りは大きく異なります。

また、紅茶には、次のように、カフェイン、タンニン、テアニンという成分が多く含まれていて、特にカテキンは健康によいといわれています。

カフェインの特徴
  • 苦みの成分
  • 眠気を覚ます作用は有名ですが、その他に新陳代謝を良くして肌をきれいにする効果があります。
タンニン(カテキン類)の特徴
  • 渋みやコクの成分
  • 紅茶フラボノイドで糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予防、カテキンで緑茶と同じく菌やウイルスの殺菌消毒作用があります。
テアニン(アミノ酸類)の特徴
  • うま味の成分
  • 苦みや渋みがまろやかになります。興奮や緊張を抑える働きをします。

その他にも、βカロテン、ビタミンB、カリウム、フッ素などが含まれていますので、紅茶を飲むとシミ・そばかすを抑えたり、肌の老化を防いだりする美容効果があるといわれていて女性にとても人気がある飲み物です。

生葉の発酵時間の違いで紅茶ができる

紅茶と日本茶は色・味・香りが異なるので違うものと思われていますが、紅茶・日本茶ともにお茶という木から摘み取った生葉から製造されていることをご存じでしょうか。

お茶の木を大きく分けると、次のようにアッサム種と中国種の2種類に分類できます。

お茶の木の種類

  • アッサム種:木の高さは約10mで葉のサイズが大きく熱帯地域の高温多湿の環境で育てるお茶です。紅茶ではアッサムなどが当てはまります。タンニンが多いのが特徴なので主に紅茶として使われます。
  • 中国種:木の高さは約3mで葉のサイズが小さくアジア地域の涼しい環境で育てるお茶です。紅茶ではダージリン、キームンなどが当てはまります。発酵の働きが弱いのが特徴なので主に日本茶として使われます。

このように、紅茶はアッサム種や中国種というお茶の木から、日本茶は中国種というお茶の木から作られています。

では、どうして紅茶と日本茶では色・味・香りが異なるのかというと、お茶(紅茶、緑茶、ウーロン茶など)はお茶の木から摘んだ生葉をどのくらい発酵させたかによってお茶に含まれるタンニン(カテキン類)などの成分量が変わってくるからです。

したがって、お茶は摘み取った生葉を発酵(カテキン類の酸化)させる時間の違いによりいくつかに分類されています。

例えば、生葉の発酵には、不発酵茶、半発酵茶、完全発酵茶という種類があり、発酵が進んでいくと茶葉の色は緑色から黒っぽい色へ変化していきます。

不発酵茶
  • 生葉を摘んだ後にすぐ加熱処理して発酵させずに加工したもの
  • お茶の分類:緑茶
半発酵茶
  • 生葉を完全に発酵させる前に加熱処理して加工したもの
  • お茶の分類:ウーロン茶
完全発酵茶
  • 生葉を完全に発酵させてから加熱処理して加工したもの
  • お茶の分類:紅茶

その他に、後発酵茶(代表的なお茶:プーアル茶)というお茶もあります。

茶葉の等級(グレード)を見れば茶葉の形状がわかる

紅茶の茶葉

紅茶のパッケージを見ると、OPやCTCといった表示がされている商品があると思いますが、OPやCTCとは茶葉の形状(大きさや形)をいくつかに分別した等級のことを表しています。

等級は、あくまで茶葉の形状を分別しただけです。紅茶の味や香り品質を分別したものではありませんし、紅茶の商品名でもありませんので間違えないでください。

紅茶は製造方法の違いにより、リーフタイプ(OPなど)とCTCの2種類に分けられ、また、リーフタイプとCTCの紅茶の茶葉の等級は主に次のように分けられています。

リーフタイプの茶葉の等級
  • OP(オレンジペコー):芯芽と先端から2番目あたりの葉を細長くねじったもの。
  • BOP(ブロークンオレンジペコー):OPを細かく切ったもの。茶葉のサイズは2~3mmくらい。
  • BOPF(ブロークンオレンジペコーファニングス):BOPを細かくしたもので、主に価格が高いティーバッグに使われます。茶葉のサイズは1mmくらい。
  • D(ダスト):リーフタイプの中で一番小さいサイズの茶葉のこと。主にティーバッグに使われます。
CTC(Clush tear curl)製法の茶葉の等級
  • BP(ブロークンペコー):CTCの中で一番大きいサイズの茶葉のこと。
  • BOP(ブロークンオレンジペコー):BPよりも小さいサイズの茶葉のこと。
  • PF(ペコーファニングス):細かくした茶葉のこと。
  • PD(ペコーダスト):CTCの中で一番小さいサイズの茶葉のこと。

※CTC製法で加工された茶葉は、形は細かく丸い粒状をしており短時間で紅茶が淹れられるティーバッグやブレンドティーとして使われる特徴があります。主にアッサムはCTCで作られている割合が高いです。

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2.紅茶の銘柄の種類と風味の特徴

紅茶の水色

紅茶の茶葉はいろいろな国で生産されていますが、ここでは、よく目にすることが多いインドとスリランカの茶葉とアールグレイについて説明します。

いろいろ飲み比べて、ぜひ、お好みの茶葉を見つけてください。

ダージリンの基本情報(インドの茶葉)

紅茶をあまり飲まない方でもダージリンという言葉はよく知っているのではないでしょうか。

ダージリンとは、インドの北東部のダージリンという地域で採れた紅茶のことで、世界3大銘柄の1つとされています。

ダージリンは収穫する季節によって茶葉の名前が異なり、特に良質な茶葉が収穫できる時期をクオリティシーズンと呼んでいます。
※ダージリンのクオリティーシーズンは、春(3~4月)に収穫される茶葉のファーストフラッシュ、夏(5~6月)に収穫される茶葉のセカンドフラッシュ、秋(10~11月)に収穫される茶葉のオータムナルがあります。その他には、7~9月に収穫されるモンスーンフラッシュがありますが、ほとんどはブレンドティーとして出回ります。

このように、ダージリンは季節の違いで色や味も全く異なりますのでいろいろ楽しめる銘柄です。一般的に個性が強い味わいで、飲んだ後は苦み渋みが口の中に残ります。

ダージリンのおすすめの飲み方:ストレートティー、アイスティー

ダージリン・ファーストフラッシュの特徴
  • 特徴:1番摘みの茶葉を使っているので、色が明るくさわやかですっきりとした苦い味わいです。特に香りがいいのが特徴です。
  • 水色:明るい
  • 香り:強い
  • 味:苦い
ダージリン・セカンドフラッシュの特徴
  • 特徴:2番摘みの茶葉なので、色や味の深みが増しています。特に味がいいのが特徴です。
  • 水色:やや濃い
  • 香り:強い
  • 味:渋い
ダージリン・オータムナルの特徴
  • 特徴:苦み渋みのバランスが取れた味わいです。
  • 水色:やや濃い
  • 香り:やや強い
  • 味:やや渋い

アッサムの基本情報(インドの茶葉)

アッサムとは、インドの北東部のアッサムという地域で採れた紅茶のことです。

アッサムのクオリティーシーズン(良質な茶葉が収穫できる時期)は、ファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ、オータムナルがあります。

一部の茶葉はオーソドックス製法でリーフタイプで作られているものもありますが、多くはCTC製法で作られていて茶葉は細かく丸くなっている形でティーバッグに使われています。

アッサムのおすすめの飲み方:ストレートティー、ミルクティー

アッサム・ファーストフラッシュの特徴
  • 特徴:色が明るくさわやかですっきりとした苦い味わいです。
  • 水色:明るい
  • 香り:強い
  • 味:苦い
アッサム・セカンドフラッシュの特徴
  • 特徴:マスカットのような甘い香りと、色や味に深みがあります。
  • 水色:やや濃い
  • 香り:強い
  • 味:やや渋い
アッサム・オータムナルの特徴
  • 特徴:苦み渋みが強くコクのある味わいです。
  • 水色:濃い
  • 香り:強い
  • 味:渋い

ニルギリの基本情報(インドの茶葉)

ニルギリとは、インドの南部のニルギリという地域で採れた紅茶のことで、スリランカの紅茶に似た味わいです。

ニルギリは1年を通して収穫されていますが、特に1月と8月に収穫される茶葉は良質とされています。

ニルギリのおすすめの飲み方:ストレートティー、アイスティー、ミルクティー

ニルギリの特徴、水色、香り、味

  • 特徴:フルーツのような香りで、くせが少なくまろやかでとても飲みやすいです
  • 水色:やや濃い
  • 香り:やや強い
  • 味:苦み渋み共にちょうどよい

シッキムの基本情報(インドの茶葉)

シッキムとは、インドの北東部のダージリンよりもさらに奥にあるシッキムという地域で採れた紅茶のことです。

ダージリンは個性が強いですが、シッキムはダージリンよりもやわらかな口当たりなので飲みやすいです。

シッキムのおすすめの飲み方:ストレートティー、アイスティー

シッキムの特徴、水色、香り、味

  • 特徴:甘い香りでくせが少なく優しい飲みごたえです
  • 水色:普通
  • 香り:普通
  • 味:苦み渋み共にちょうどよい
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キャンディの基本情報(スリランカの茶葉)

キャンディとは、スリランカの内陸部にあるキャンディという地域で採れた紅茶のことです。

渋みや苦み香りは少なく、さっぱりとした口当たりでくせがありません。

キャンディのおすすめの飲み方:ストレートティー、アイスティー、ミルクティー

キャンディの特徴、水色、香り、味

  • 特徴:軽い香りでくせがほとんど無いのでとても飲みやすいです
  • 水色:濃い
  • 香り:弱い
  • 味:苦み渋み共に弱い

ディンブラの基本情報(スリランカの茶葉)

ディンブラとは、スリランカの南西部にあるディンブラという地域で採れた紅茶のことです。

ディンブラのクオリティーシーズン(良質な茶葉が収穫できる時期)は1~3月で、バラのような香りで渋みが少なく親しみやすい風味なので飲みやすいです。

ディンブラのおすすめの飲み方:ストレートティー、アイスティー、ミルクティー

ディンブラの特徴、水色、香り、味

  • 特徴:香りがよく苦みと渋みのバランスもよい味わいです
  • 水色:やや濃い
  • 香り:普通
  • 味:渋い

ウバの基本情報(スリランカの茶葉)

ウバとは、スリランカの南東部にあるウバという地域で採れた紅茶のことで、世界3大銘柄の1つとされています。

ウバのクオリティーシーズン(良質な茶葉が収穫できる時期)は7~8月で、メンソールのような独特な香りと渋めの味わいが口の中に広がります。

ウバのおすすめの飲み方:ストレートティー、ミルクティー

ウバの特徴、水色、香り、味

  • 特徴:メンソールの香りと渋みが強く飲みごたえがあります
  • 水色:やや濃い
  • 香り:強い
  • 味:渋い

ヌワラエリヤの基本情報(スリランカの茶葉)

ヌワラエリヤとは、スリランカの南西部のキャンディの南にあるヌワラエリヤで採れた紅茶のことです。

ヌワラエリヤのクオリティーシーズン(良質な茶葉が収穫できる時期)は1月と6月で、すっきりした渋みの味わいと透明感ある美しい色合いが楽しめます。

ヌワラエリヤのおすすめの飲み方:ストレートティー、アイスティー

ヌワラエリヤの特徴、水色、香り、味

  • 特徴:花の香りとほどよい渋みの口当たりです
  • 水色:明るい
  • 香り:強い
  • 味:やや渋い

アールグレイの基本情報

ダージリン、アッサム、キャンディなどの他に、喫茶店などのメニューの一覧でアールグレイという紅茶の茶葉をよく目にしますよね。

アールグレイとは、茶葉を摘んだ地域の名前ではなく、中国紅茶にベルガモットの香り(柑橘系の香り)を付けたフレーバーティーのことです。

ですので、フレーバーティーとは花や果実などの香りを楽しむ為の紅茶で、フレーバーティーの代表的な紅茶がアールグレイです。その他では、キャラメルティーやアップルティーもフレーバーティーとして人気です。

アールグレイのおすすめの飲み方:アイスティー、ミルクティー

(記事作成日:2017年10月29日、最終更新日:2021‎年12‎月12‎日)

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