野菜を1度育てた培養土(使い古した土)の再生方法
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- プランター菜園の土の基本
- 目的(解決できる悩み)
- プランター栽培で使った古土の再生方法がわかるようになること
- 目次
- 1.使い古した培養土の再生方法
- 野菜の生長が悪くなる原因
- 土壌改良材と苦土石灰を使って再生する方法
- 市販のリサイクル材を使って再生する方法
- おすすめの土のリサイクル材
1.使い古した培養土の再生方法
野菜を1回育てた培養土は通気性や水はけが悪くなっているので、そのままの状態では野菜栽培に適していません。
どうすればいいのかというと土の再生作業をすれば野菜栽培に適した土に生まれ変わります。
培養土を再生する方法は、土壌改良材・苦土石灰を使う方法と市販のリサイクル材を使う方法の2種類があります。
培養土で野菜を1回育てるごとに使い古した培養土を捨てていた方は再生土を作って土の費用を節約してみてください。
野菜の生長が悪くなる原因
プランターで野菜を育てる時は新品の市販の培養土を使えば簡単に育てられますよね。
野菜を1回育てた培養土を捨てるのはもったいないので、次の野菜を育てる時に何もせずにそのまま使うと、野菜の生長が前回よりも悪くなったという経験ありませんか。
それは、土自体が劣化して捨てる運命になったわけではありません。
土がダメになった理由は、次のように3つあります。
野菜の生長が悪くなる原因
- 水やりなどで土が硬くなり排水性が悪くなった
- 土のpHが酸性方向に傾いた
- 栄養分が不足している
したがって、古い土でも土を軟らかくして、土のpHを調整して、肥料を補えば何回でも使うことはできます。
ついでに殺菌作業も行えば新品の培養土と大差なく使えれるようになります。
野菜を1度育てた培養土(使い古した培養土)は次回使うことができないと勘違いして捨てている方がみえますが、再生作業を行えば何回でも使い続けることはできます。
培養土は1回限りで使い捨てるものではありません。1回使っただけで捨てていてはもったいないです。再生して使い続ければ土の費用の節約にもつながりますので、以下で説明する土の再生方法を試してみてください。
土壌改良材と苦土石灰を使って再生する方法
土壌改良材と苦土石灰を使って再生土を作る時は、次の5つのものを用意してください。
用意するもの
- 透明のビニール袋:太陽の光と熱で土を殺菌する目的で使います。
- ふるい:ゴミなどの除去で使います。
- 土壌改良材(バーク堆肥、腐葉土、もみがらくん炭など):土を軟らかくする、保水性・排水性・通気性の改善、微生物の住みかを作るなどの目的で使います。
- 苦土石灰:野菜栽培に適したpHに調整する目的で使います。有機石灰でも構いません。
- 有機質肥料(骨粉入り油かす、ぼかし肥など):栄養分の補給と微生物の活性化の目的で使います。
上記の5つのアイテムが揃いましたら、次の作業手順にしたがって土の再生作業を行ってください。
手順1
1回野菜を育てた土をふるいを使って根などの不要物を取り除きます。
手順2
ふるいにかけた土を透明の袋に入れて太陽の光に1週間くらい当てて殺菌します。土は袋に入れずにビニールシートの上に広げておいても構いません。
手順3
バーク堆肥、腐葉土、もみがらくん炭などの土壌改良材を土全体の1~2割くらい混ぜます。
※保水性・排水性・通気性の改善ができます。
手順4
土のpHは酸性に傾いているので苦土石灰を混ぜてpH6.0~6.5くらいにします。スプーン2~3杯くらい混ぜてください。
※pHの調整ができます。
手順5
苦土石灰を混ぜた1週間後に有機質肥料を混ぜます。
※栄養分の補給ができます。
これで土の保水性・排水性・通気性の改善、pH調整、栄養分の補給はできましたので再生作業は完了です。
野菜の苗を植え付けたり種をまいて使ってください。こんな作業だけでちゃんと野菜は育つのと思われるかもしれませんが、1回試してもらえれば再生土でも新品の培養土と同じように野菜は育っていくことがわかると思います。
市販のリサイクル材を使って再生する方法
市販のリサイクル材を使って再生土を作る時は、次の3つのものを用意してください。
用意するもの
- ふるい:ゴミなどの除去で使います。
- 市販のリサイクル材:有効微生物の働きで土の排水性の改善や団粒化を行いふかふかの土にする目的で使います。pHの調整もできます。
- 有機質肥料(骨粉入り油かす、ぼかし肥など):栄養分の補給と微生物の活性化の目的で使います。
上記の3つのアイテムが揃いましたら、次の作業手順にしたがって土の再生作業を行ってください。
手順1
1回野菜を育てた土をふるいを使って根などの不要物を取り除きます。
手順2
リサイクル材を土全体の1割くらい混ぜます。
※排水性の改善、団粒化、pHの調整ができます。
手順3
リサイクル材を混ぜた1週間後に有機質肥料を混ぜます。
※栄養分の補給ができます。
なお、ホウレンソウなどの中性付近のpHを好む野菜は苦土石灰や有機石灰も混ぜ合わせてください。
これで市販のリサイクル材を使った土の再生作業は完了です。
再生作業を終えた土で野菜の苗を植え付けたり種をまいて使ってください。リサイクル材だけでちゃんと野菜は育つようになるのと思われるかもしれませんが、リサイクル材を1回試してもらえれば新品の培養土と同じように野菜はすくすく育っていくことがわかると思います。
バーク堆肥などの土壌改良材を使うよりもリサイクル材を使った方が簡単に古土の再生ができます。
毎年新品の培養土を購入して野菜を育てていた方は、土の再生にチャレンジしてみてください。
おすすめの土のリサイクル材
ホームセンターに行くといろいろなリサイクル材が並んでいますが、私が使ってみて効果があったおすすめのリサイクル材を紹介します。
おすすめのリサイクル材
商品名:自然応用科学 まくだけで甦る 土のリサイクル材 14L
自然応用科学のまくだけで甦る土のリサイクル材は、土とよく混ぜ合わせても、土の表面に撒くだけでも効果があるリサイクル材です。
このリサイクル材の特徴は、有効微生物の働きによって土がふかふかになることです。カチカチに硬くなって水はけが悪くなっている土に使ってもらうと排水性の改善と土が団粒化していることが目でみてわかります。
古い土の量に対してリサイクル材を1割使いますので、本品14L(1袋)で使い古した培養土を140L再生できます。
pHは中性に調整されているので一般的な野菜なら苦土石灰を撒かなくても大丈夫です。
(記事作成日:2018年3月26日、最終更新日:2023年4月2日)