景気、GDP、外国為替相場が株価に与える影響について

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株式投資を始める前に覚えておくこと

経済と株価の動きを理解しよう

経済をリサーチ

みなさんは、株式投資を始めようと思ったら何から手をつけますか?

それは、証券会社で株を買う為の取引方法を覚えるのではなく、まずは基本的な経済のことを勉強しましょう。

株価は企業の業績に連動して動いているので、経済のことは勉強したことがないからさっぱりわからないという人は必ず覚えましょう。

覚えなければいけないことは、学校で勉強するような専門的で難しい内容ではありません。

例えば、

  • 景気がいい悪いによって経済はどうなるのか?
  • GDPとは何のことを表しているのか?
  • 外国為替相場の影響で経済はどうなるのか?

について理解して、証券アナリストが予想することをあてにせずに、自分で株価は上がるのか下がるのかという予想を立てて株式を運用できるようになりましょう。

株式投資は「自己責任ですること」とよく言われますので、経済についての最低限の知識は身につけておいてください。

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景気がいい悪いとは

景気

みなさんは、景気がいい、景気が悪いという言葉をテレビでよく耳にすると思いますが、景気とは一体どういう意味なのか考えたことはありますか?

景気とは、経済の天気が今どうなっているのかということを表していて、景気がいい時を好景気、景気が悪い時は不景気といいます。

  • 好景気:物やサービスがたくさん売れ経済活動が活発の状態のこと
  • 不景気:物やサービスがたくさん売れなく経済活動が鈍い状態のこと

景気をもっとわかりやすいもので例えると、天気予報をイメージしてもらえればいいと思います。

天気予報では、晴れ、曇り、雨などありますが、景気でいうと、好景気では晴れ、不景気に差し掛かってきたら曇り、不景気では雨、さらに景気が悪くなれば大雨というように言いかえることができると思います。

経済という言葉が出てきましたが、経済とは何かというと、物を売ったり買ったりするお金のやり取りの全体のことです。

私たちが、洋服を買う、車を買う、カップラーメンを買うなどのお金のやり取りは経済を動かしているということになります。

経済活動が活発にならないと景気はよくならないといわれますが、別の言い方をすれば物を売ったり買ったりしたお金の流れをたくさん作らなければ景気と企業業績はよくならないということです。

経済の用語では、景気がいい時をインフレ(インフレーション)景気が悪い時をデフレ(デフレーション)であるとよくいわれます。

インフレの特徴
  • 物価が上昇している状態のことで、物の値段が高いのにどんどん売れていきます。
  • 貯金しておくよりも物を買おうという考え方の人が増えるので、結果的に、お金の流れが多くなり景気がよくなります。
デフレの特徴
  • 物価が下がり続ける状態のことで、物の値段を安くしないと誰も買わなくなります。
  • 物を買うよりも貯金しておこうという考え方の人が増えるので、結果的に、お金の流れが減り景気が悪くなります。

インフレの状態にして物がどんどん売れる仕組みを作れば景気はよくなるように思われますが、実際は景気循環といって好景気と不景気を数年ごとに繰り返す性質があるので金融緩和をして無理やりインフレにすれば好景気の状況になるとは限りません。景気は悪く給与は増えず物価だけがどんどん上昇していくスタグフレーションという状況になるかもしれないからです。

1980年代のバブルが崩壊してからは日本国内では物が売れず給与が増えず物価が下がるデフレの状況でしたが、2013年からは金融緩和により一部の方はインフレ又は一部の方は給与が増えないのに物価だけが上がっているのでスタグフレーションの状況が続いています。

まとめ
景気による株価の動きは、

  • 景気がよくなれば株価は上昇
  • 景気が悪くなれば株価は下落

となります。

GDPは景気の状態を確かめる指標

世界

景気がいい時と悪い時の経済の特徴がわかったところで、次は、景気の状態を確かめるにはどうしたらいいのかということをお話します。

景気の状態を確かめる方法があれば便利ですよね。

みなさんは、GDP(国内総生産)をいう言葉を聞いたことはありますか?

GDPとは、一定期間の間にその国で新たに生まれた付加価値のことです。
※付加価値とは、最終生産物から原材料や中間生産物を引いたもののこと。

GDPには、名目GDPと実質GDPがあります。

  • 名目GDP:一定期間内に国内で新たに生産された物やサービスの付加価値の総額のことです。
  • 実質GDP:名目GDPから物価変動による増減分を取り除いたものです。

どちらもGDPですが、物価のことを考慮した実質GDPの方が私たちの生活により近い数値であるといえます。

では、日本のGDPはいくらあるのかというと1年間で約500兆円あります。

景気がよくならないといわれているのにそんなにあるのと驚いている人もいると思いますが、バブルが崩壊した辺りから増えもせず減りもせず同じ金額を行ったり来たりしている状況が問題になっているのです。

景気がよくなる条件は、GDPの金額がいくらあるのかということが重要ではなく、前年よりも今年の方が大きく増えていかなければいけません。GDPが年々増えていくことを経済成長しているといいます。

今の日本は景気が悪くなっているのではなく、ただ単に経済成長していないだけという状況になります。

GDPの金額が横ばいでは経済成長していないので、成長させる為には日本国内で企業や国民にどうやってお金を使ってもらうのかが鍵を握っています。

しかし、GDPの数値を見てもらえれば景気がどうなっているのかがわかりますが、あくまで過去の期間の景気の話のことです。

未来の経済のデータは予想はできるがその時期にならないと集計はできません。

天気予報を天気予報士が予報するのと同じで、経済アナリストが来年は景気は晴れになると予想していても雨が降ったりします。景気や経済という天気はいつどうなるのか誰にも予想がつかないので、過去のお金の流れはわかっても未来のお金の流れは誰にもわからないということになります。

まとめ
GDPによる株価の動きは、

  • GDPが増えれば株価は上昇
  • GDPが減れば株価は下落

となります。

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外国為替相場の影響

ドル紙幣

外国為替相場というと、円がいくら、ドルがいくら、円高、円安などど新聞やニュースで毎日にように見ると思いますが、外国為替相場とは一体なんのことでしょうか?

外国為替相場とは、各国の通貨の交換比率(為替レート)のことです。
また、外国為替市場とは、国と国との通貨を両替(売買)するところです。

昔は1ドル360円で交換比率は固定されていましたが、現在は一刻一刻と通貨の交換比率は変動していますので、交換する日や時間によって通貨の価値が変動してしまいます。

例えば、日本円をアメリカドルに両替する時は、外国為替市場でその時の交換比率で日本円を売ってアメリカドルを買う(円売りドル買い)という作業を行います。

その逆に、アメリカドルを日本円に両替したい時は、外国為替市場でその時の交換比率でアメリカドルを売って日本円を買う(ドル売り円買い)という作業を行います。

なぜ両替が必要かというと、その国の通貨に両替しなければその国の中でお金を使うことができないからです。
※日本のお店でドルは使えられないし、アメリカのお店では円は使えられません。

この両替をいつするのかというタイミングで企業の利益に大きな差が生まれてくるようになります。

例えば、1ドル100円だった交換比率がある日1ドル90円になってしまったらどうなりますか?

円高ドル安(円の価値が上がりドルの価値が下がること)となり、ドルを円に両替すると10円損することになり、円をドルに両替すると10円得することになります。

では、1ドル100円だった交換比率が1ドル110円になれば、円安ドル高(円の価値が下がりドルの価値が上がること)となり、ドルを円に両替すると10円得することになり、円をドルに両替すると10円損することになります。

1ドル札はどこからどう見ても1ドルだけど、他の国の通貨に両替するとその時の交換比率によっては110円にもなるし90円にもなるということです。

円高になれば外国から物を輸入して日本で売る企業の利益が増え、円安になれば日本から物を輸出して外国で売る企業の利益が増えます。

このように、外国為替相場の変動によって企業の業績が異なり持ちつ持たれつの関係にあるので、円安はよく、円高はいけないということではなく、極端に円高になる極端に円安になることはいけないということです。

外国為替相場は、国の信頼が大きい程、経済が強い程、通貨の価値が高くなる傾向があります。

円高は他の国の通貨に対して円の価値が高い状態のこと、円安は他の国の通貨に対して円の価値が低い状態のことですが、日本の場合は特殊で世界中が不景気になると猛烈に円高になります。

まとめ
外国為替相場による株価の動きは、

  • 円高になると外国から物を輸入して日本で売る企業の株価は上昇
  • 円安になると日本から物を輸出して外国で売る企業の株価が上昇

となります。
但し、不景気にさしかかると物が売れなくなってくるので、円安、円高に関係なく株価は下落するので気をつけましょう。

(記事作成日:2016年11月1日、最終更新日:2018‎年5‎月6‎日)

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