車中泊・キャンプ・防災用で役に立つポータブル電源の選び方
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- ポータブル電源の使い方と選び方
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- ポータブル電源の選び方がわかるようになること
- 目次
- 1.ポータブル電源の選び方
- バッテリーの充電方法
- バッテリーの種類
- インバーターの種類
- 出力機能の種類
- バッテリーの容量
- おすすめのポータブル電源
1.ポータブル電源の選び方
ポータブル電源は、直流の電気を蓄えるバッテリー、バッテリーに蓄えた電気の性質を直流から交流へ変換するインバーター、外部の電気機器に供給する為の交流電源用コンセントと直流電源用のUSBなどの出力端子で構成されています。
電気を長い時間使いたいなら大容量タイプを、いろいろな出力ポートが欲しい方は多機能タイプを選ぶことが普通ですが、まずは、どの電気機器をポータブル電源に接続して使うのかを考えてください。
ポータブル電源を選ぶ時は、メーカーや機種によって、
ポータブル電源を選ぶ時のpoint
- バッテリーの充電方法
- バッテリーの種類
- インバーターの種類
- 出力機能の種類
- バッテリーの容量
が異なります。
バッテリーの容量が大きく多機能タイプのポータブル電源の方が価格が高くなるのでよく考えてから選ぶようにしてください。
バッテリーの充電方法
ポータブル電源に内蔵されているバッテリーへ充電する方法としては、
ポータブル電源の充電方法
- 家庭のAC100Vコンセント
- 自動車のシガーソケット
- ソーラーパネル
の3種類があります。
普通に使う分には家庭のAC100Vコンセントから充電できれば事足りますが、車内で使うことを想定している方はシガーソケットから、キャンプなどの屋外で使うことを想定している方はソーラーパネルからでも充電できる機種を選ぶと、それぞれの目的に合った使い方が可能となります。
バッテリーの種類
バッテリーとは、直流の電気を蓄積させる時に使うものです。ポータブル電源に内蔵されているバッテリーの種類は、
ポータブル電源のバッテリーの種類
- ディープサイクルシールド鉛バッテリー
- リチウムイオンバッテリー
の2種類があります。
ディープサイクルバッテリーは充放電の繰り返しに強い性能を持った定番のバッテリーで価格は安く、リチウムイオンバッテリーはディープサイクルバッテリーよりも充放電の繰り返しに耐え、サイズは小型で重さは軽量という優れた特性を持っていますが価格は高いです。
両者のバッテリーを価格面で比べると、ディープサイクルバッテリーよりもリチウムイオンバッテリーの方が高いですが、持ち運びや取り扱いの面ではリチウムイオンバッテリーの方が勝っていますので、購入予算に余裕がある方はリチウムイオンバッテリーがおすすめです。
インバーターの種類
インバーターとは、直流の電気を交流の電気に変換する機器のことです。
ポータブル電源に内蔵されているインバーターの種類は、
ポータブル電源のインバーターの種類
- 純正弦波
- 修正正弦波
- 矩形波(くけいは)
の3種類があります。
純正弦波とは家庭の100Vコンセントと同じ品質の交流波形のこと、修正正弦波とは純正弦波の波形に似ているがカクカクした交流波形のこと、矩形波とは正弦波ではなく四辺形をした交流波形のことです。
※各インバーターの出力電力は、100~300Wが多いです。
以上の3種類のインバーターのうち、どれか1つがポータブル電源に内蔵されていて、ポータブル電源のAC100V用のコンセントから交流波形が出力されます。
おすすめのインバーターは全ての電気機器の動作ができる純正弦波です。修正正弦波と矩形波は動作できない電気機器もありますが、ACアダプターで電気機器を使う場合は修正正弦波や矩形波でも問題ありません。
なお、どの種類のインバーターでも直流から交流に変換する時に5~20%程度の損失があるので直流の電気のまま使えれる電気機器は直流のままで使いましょう。
出力機能の種類
ポータブル電源の出力機能としては、
ポータブル電源の出力ポートの種類
- DC12V用シガーソケット
- DC5V用USBポート
- AC100V用コンセント
- エンジンスターター
などの機能があります。
機種によって備え付けられている機能が異なるので、使いたい出力機能が備え付けられているのかを確認してから購入してください。
バッテリーの容量
バッテリーの容量とは、バッテリーに蓄えることができる全体の電気の量のことで、容量の数字が大きい程たくさんの電気を蓄えることができます。
ポータブル電源に内蔵されているバッテリーの容量としては、リチウムイオンバッテリーで50Ah(50000mAh)程度が多く、価格は高いですが120Ah(120000mAh)くらい内蔵している商品もあります。
※Ahとはアンペアアワーという単位のことです。mAhはミリアンペアアワーのことです。
リチウムイオンバッテリーの容量が50Ahや120Ahといわれてもよくわからないと思うので少し計算してみましょう。
例えば、
ポータブル電源の仕様の例
- リチウムイオンバッテリーの容量:50Ah
- リチウムイオンバッテリーの電圧:3.7V
※鉛バッテリーはDC12VやDC24Vですが、リチウムイオンバッテリーはDC3.7Vです。
を内蔵したポータブル電源の場合の蓄えられる全体の電気の量は、
電力量の計算式
- 50Ah×3.7V=185Wh
なので、全体で185Wの電力を供給できます。
※185Whとは、消費電力が185Wの電気機器を1時間動かせる電力量です。消費電力が10Wの電気機器では約18時間動かせます。
電気機器の消費電力は電気機器の取り扱い説明書や製品の後ろ側に貼り付けられているラベルに書かれているので各人で調べてみてください。
下記に電化製品の消費電力の目安を書き記しますので参考にしてください。
- 電化製品の消費電力一覧
- 5W:デジカメの充電、USB電源用LED照明
- 8W:スマホの充電
- 10W:自動車用の扇風機
- 50W:自動車用の電気毛布
- 60W:自動車用の小型保温・保冷庫
- 80W:40インチ液晶テレビ
- 100W:ノートパソコン
おすすめのポータブル電源
ポータブル電源はいろいろな種類がありますが、ここではコストパフォーマンスに優れた商品を紹介します。
おすすめのポータブル電源
商品名:メルテック ポータブルバッテリー 5WAYシステム電源 SG-3500LED
メルテックのポータブルバッテリー(SG-3500LED)は、DC12Vで20Ahの鉛バッテリーを搭載しているので電力量が240Whある大容量の製品です。
出力機能は、AC100Vコンセント(定格出力120W)×1、シガーソケット(定格出力144W)×1、USBポート×1の合計3種類です。
※AC100Vは矩形波なのでACアダプターを使わない電気機器は動作しないことがあります。
その他の出力機能としては、セルブースト機能も付いているので車のバッテリー上がりのエンジン始動の時にも活用することができます。
バッテリーへ充電する時は、AC100Vコンセントと車のシガーソケットからできます。
なお、バッテリーは消耗品なので2~3年使うと性能が低下してしまいます。特に、要充電の状態で長期間放置するとバッテリーの寿命が著しく短くなりますので定期的に充電して保管してください。
充電してもすぐに電気がなくなってしまう場合はバッテリーの寿命なので新たに新品を購入してください。
もっと大きな容量の非常用電源を確保したい場合は、DIYで自作する小規模な独立蓄電型太陽光発電システムを構築する時に用意する機器と費用を参考にして自分で構築することをおすすめします。
(記事作成日:2018年9月10日、最終更新日:2019年9月26日)