良い温泉の見分け方と温泉入浴時の適応症・禁忌症

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良い温泉の見分け方と温泉入浴時の注意点

循環温泉と手を加えていない温泉の見分け方

檜風呂の温泉

温泉のガイドブックやパンフレットなどで、大自然の中で風情がある旅館が建ち並んでいて湯船からは湯けむりがもうもうと上がっている温泉地の写真を見ると、どんな温泉なのか早く入浴してみたいとわくわくしますよね。

いざ温泉に入ってみると、湯口からは大量に温泉が浴槽に向けて出ていますが、温泉は水面付近のパイプの中に吸い込まれていて、浴槽から溢れ出ていないって光景を目にしたことはありませんか。

そのような温泉は、温泉水を塩素殺菌して循環させて使い回しているのでどうしてもプールみたいな臭いがしますが、塩素殺菌によりレジオネラ菌などの繁殖を防いでいるので衛生面では問題ありません。

また、温泉水を循環させている温泉では、低温の湯温では胃腸の働きが良くなる、高温の湯温では血行が良くなるという温熱作用は得られますが、温泉に入浴して肌から温泉成分が吸収されることによって得られる、皮膚病、神経痛、糖尿病、胃腸病、痛風、リウマチ、免疫力アップなどの温泉の効能は本当にあるのか疑問になります。

したがって、温泉に行こうと予定を立てる時は、温泉水を循環させていない良い温泉かどうかもチェックしなければなりません。

温泉に手を加えていないかどうかの簡単な見分け方ですが、

  • 浴槽からお湯が溢れでている
  • 浴槽内に湯の華の沈殿物がある

という温泉が本当の温泉です。

このように、良い温泉とは、浴槽から溢れ出そうなお湯は再利用せず温泉水を源泉掛け流しで利用し浴槽から溢れ出ている温泉のことを指し示しますが、現在は源泉掛け流しの温泉の数は減り循環させている温泉がほとんどです。

温泉は地下から無限に湧き出してくるものではないので、どうしても湧き出し量が豊富な温泉でないと温泉水を掛け流しにできないのが現状です。

温泉水を循環させている理由は、源泉の湧き出し量の低下と枯渇を防いだり、地下水の天然資源の有効活用をする為なのでしかたないことかもしれません。

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適応症と禁忌症は脱衣場に掲げてある温泉分析表でわかる

どこの温泉でも温泉法により源泉の名称が書かれた温泉分析表が脱衣所などに掲げられていますよね。

温泉分析表は、浴槽の中のお湯を測定しているのではなく温泉の湧き出し口で測定した源泉の色、温度、泉質、含有成分などの数値が書かれています。

また、温泉分析表と共に適応症と禁忌症(きんきしょう)、入浴・飲用の注意などの温泉情報も書かれており、温泉の有効成分は皮膚から吸収されることによって作用するので、温泉に入る前に一読しておくとその温泉の効能がわかります。
※適応症とは身体によい影響を与える症状のこと、禁忌症とは身体に悪い影響を与える症状のことです。

適応症には一般的適応症と泉質固有の適応症、禁忌症には一般的禁忌症と泉質固有の禁忌症があります。

一般的適応症と一般的禁忌症はどの温泉でも同じですが、泉質固有の適応症と禁忌症は泉質によって異なります。

身体によい影響を与える一般的適応症
  • 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え症、病後の回復、疲労回復、健康増進など
身体に悪い影響を与える一般的禁忌症
  • 急性疾患、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、一般に病勢進行中の疾患、妊娠中など

なお、禁忌症の欄に思い当たる症状が書かれている方は健康を害さない為に温泉の入浴を控えるようにしてください。

温泉は泉質により効能が変わりますがどこの温泉でも疲労回復の効果は期待できますし、温泉の効用の他に日常生活を離れて山や海などの自然が多くある環境に行くことで、ノイズが多い都会と違って心身ともにリラックスしてストレス発散ができます。

すがすがしい空気の中で美しい景観を見て温泉に入り、温泉に入った後は郷土料理を食べて日頃の疲れを癒してください。

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おすすめの温泉の泉質と温泉に入浴する時の注意点

温泉は地質学的に火山帯に沿って点在する火山性の温泉(硫黄泉、硫酸塩泉など)と火山に関係ない非火山性の温泉(塩化物泉など)があります。

自然に湧いているものとボーリングで地中深く穴を掘りポンプでくみ上げているものがありますが、温泉法に定めてある温泉の条件に当てはまればどれでも温泉なので一般的適応症は同じで、後は泉質の違いによって特性は異なってきます。

例えば、酸性とアルカリ性の温泉を比べてみると、

  • 酸性の温泉:殺菌作用が強く刺激が強い
  • アルカリ性の温泉:肌がぬるぬるする

という特性の違いがあります。
※温泉水が酸性かアルカリ性かは水溶液中の水素イオン濃度(pH)の違いでわかります。

温泉の液質(pH)が酸性やアルカリ性が強ければシャワーで温泉成分を洗い流してから風呂場を出た方がいいでしょう。

入浴後も数時間は温泉効果が続くので、それ以外のpHの場合は、シャワーで温泉成分を洗い流してから浴槽を出るのはもったいないので洗い流さずに出ましょう。

日本の温泉はいろいろな種類がありますが、温泉に詳しくない方におすすめの温泉は無色透明で無臭の刺激が弱い単純温泉です。

単純という名前ですが含有成分を幅広く含んでいて、湯がやわらかく効能が穏やかという特徴を持った温泉です。

温泉は体に作用する成分が濃いと湯あたりがでやすいので温泉に慣れていない方は刺激が弱い温泉の方が適しています。

湯あたりとは、温泉に入浴した後に、だるい、頭が重いなどの症状が一時的に現れることです。

湯あたりは湯治(とうじ)を長期間続けていくと起こるものですが、日帰りの温泉旅行でも長時間入浴したり、2泊3日の温泉旅行でも1日の入浴回数が多い時には湯あたりは起こりやすいので1日に3回までの入浴にしてください。
※濡れタオルを頭の上に載せて入浴すると湯あたりやのぼせを和らげる効果があるといわれています。

温泉に入浴する時は、足からかかり湯をして体をお湯の温度に馴染ませてください。

また、温泉に入浴した後に体を洗うのではなく、体を洗ってから温泉に入るのがマナーです。

温泉を楽しむには、運動した後などは休憩して心身ともに落ち着いた状態で温泉に入り、温泉から出た後はお茶などを飲んでゆっくり休んでリラックスすることです。

(記事作成日:2017年10月17日、最終更新日:2017‎年10‎月23‎日)

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