終身保険に賢く加入するには、主契約部分と特約部分の保険料のバランスをしっかり考えること

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終身保険に賢く加入する方法と転換時の注意点

終身保険は貯蓄性の保険なので保険料は高い

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終身保険は一生涯死亡保障される保険なので、定期保険と比べると毎月支払う保険料は高いことが特徴です。

但し、主契約部分の保険は掛け捨てタイプの保険ではなので、払い込んだ保険料はいずれ受取人に戻ってくるので上手に活用しましょう。

終身保険は、保険料を払い込む期間の違いによって保険料を支払う総額が異なります。一番多いのは、60歳、65歳、70歳で保険料の払い込みを終えてしまう有期払い込みタイプですが、一回で保険料の総額を払い終えてしまう一時払い込みや生きている間ずっと保険料を払い続ける終身払い込みというように払い込む種類は次のようにいくつかあります。

  • 有期払い込み:保険料の払い込み期間を定めたタイプです。60歳で払い込みを満了とすることが多いです。
  • 一時払い込み:保険料を一括で払い込むタイプです。
  • 終身払い込み:保険料を一生涯払い続けるタイプです。

一時払い込みにすると払い込む保険料は少なくて済むので保険料を用意できる人は利用した方が得です。
※保険料の支払い期間が短い方が総支払い額を少なくできますが、日々の生活が苦しくならないようにしてください。

下記で、20~50歳の男性の方が60歳で保険料の払込満了期間を迎える死亡保障が1000万円の終身保険に加入した時のおおよその保険料を紹介します。
※保険料は各保険会社によって異なるので、詳しくは各保険会社のホームページで確認してください。

20歳男性が加入した場合の月々の保険料
  • 死亡保障:1000万円
  • 保険料の払込期間:60歳まで
  • 月々の保険料:約15000円
30歳男性が加入した場合の月々の保険料
  • 死亡保障:1000万円
  • 保険料の払込期間:60歳まで
  • 月々の保険料:約20000円
40歳男性が加入した場合の月々の保険料
  • 死亡保障:1000万円
  • 保険料の払込期間:60歳まで
  • 月々の保険料:約30000円
50歳男性が加入した場合の月々の保険料
  • 死亡保障:1000万円
  • 保険料の払込期間:60歳まで
  • 月々の保険料:約67000円

このように、終身保険は、保険を契約する時の年齢が低いと保険料は安く、年齢が高くなると保険料が上がる仕組みになっていて、定期保険の保険料と比べるとかなり高い設定になっています。

しかしながら、支払った保険料は積み立てしているのと同じことなので最終的には払い込んだ保険料以上の保険金や解約返戻金を受け取ることができます。

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終身保険の賢い活用方法

終身保険は、保険料を積み立てしていることと同じだといっても保険料が高いのでサイフへの負担は大きくなります。

終身保険の保険料を少しでも安くして大きな保障を得たい時は、定期付終身保険に加入するのがおすすめです。

例えば、子供が独立するまでは1000万円の死亡保障が欲しいと思ったら、1000万円の終身保険の主契約に加入するのではなく、定期付終身保険に加入して、定期保険特約で死亡保障800万円、終身保険の主契約で死亡保障200万円、合計で1000万円というような加入方法がおすすめです。

30歳男性の定期付終身保険(定期保険特約800万円、終身保険200万円)の保険料を計算すると、

  • 800万円の定期保険特約を20年間加入して月々の保険料は約1500円
  • 200万円の終身保険を60歳払込済みとすると月々の保険料は約4800円

なので、それぞれの保険料を合計すると月々6300円の保険料となります。

30歳男性が終身保険の主契約のみで死亡保障が1000万円の保険に加入すると月々の保険料は20000円なので、終身保険と定期付終身保険の両者を比べると20000円ー6300円=13700円の差がでて、定期付終身保険の方が保険料は安くなります。

死亡保障が1000万円の終身保険でも、定期保険特約を付けるか付けないかで保険料は変わるということです。要は主契約と特約(オプション)のバランスを考えることが大事ということです。

定期保険特約は10年ごとに自動更新していくことが多いですが、更新するたびに定期保険特約の保険料は高くなります。不要と思ったら定期保険特約は保障額を減らすか更新を止めるかすれば保険料は安くなります。

子供が独立したら大きな死亡保障は必要なくなるので、定期保険特約の自動更新は止めるのがいいでしょう。

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終身保険を見直し(転換)する時の注意点

終身保険に特約を付けて加入していると、特約の更新時期が近づいてきたら保険の営業マンに保険が古くなってきたので見直しして新しいプランの保険に入り直しませんかと勧められたことはありませんか?

そんなことを営業マンに言われたら、気持ち的に古い保険より新しい保険の方が優れているように思えますが、終身保険の主契約の死亡保障金額は契約が満了するまでずっと同じなので、はっきり言って古い保険でも新しい保険でも保障金額に変わりはありませんよね。

保険の見直しとは、転換や下取りすることを意味していて、転換とは契約転換制度のことです。今契約している保険の解約返戻金や積立配当金を次に新規契約する保険へ充当することです。転換を利用した時の解約返戻金や積立配当金などのことをまとめて転換価格といいます。
※見直し、転換、下取り、どの言葉も同じ意味で使われます。

実は、古い保険を転換してしまうとせっかく積み立てた終身保険の主契約部分の保障金を取り崩した時に発生した解約返戻金を使って定期保険特約などを増額して、あたかも保障金額が増えているかのように見せかけているだけということをご存じでしょうか。

また、新しい保険である程予定利率が低いので転換をすることによって予定利率を引き下げ保険料を高くする為にも保険会社にとっては有効な方法となるので安易に転換しないでください。
※予定利率とは、保険会社が予定利率分の保険料を何かで運用して稼いで支払ってくれることです。加入者は予定利率だけ保険料が得することになります。

転換の真の目的は、

  • 予定利率を下げること
  • 新規契約の件数を増やすこと
  • 解約返戻金や積立配当金を掛け捨ての特約で消費してもらうこと

なので、転換させた方が保険会社にとってメリットがあるだけで、加入者が得することはまず考えられません。私はいつも転換を断っていますが、ある営業マンは昔の保険は予定利率がいいので転換しない方がいいですよとホンネをこぼしていました。

言葉巧みに終身保険の主契約部分を減額をして、減額した分を穴埋めする形で定期保険特約を増額するように勧めてくる営業マンもいるので意味が理解できないなら転換しないことです。

転換する時は、転換後はどのような保険内容に変わるのか理解できてから契約することが大切です。

(記事作成日:2017年12月20日、最終更新日:2018‎年‎1‎月13‎日)

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