FXの基本的な注文方法を覚えて外貨投資の損失を減らす方法

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FXの基本的な注文方法

FXで取引する前に知っておくこと

FXの注文時に決めること

FX取引業者で口座を開設しましたらすぐに取引を開始するのではなく、まずは、どのように注文を出せばいいのか考えてみましょう。

銀行での外貨貯金では外国の通貨を買った状態で保有することしかできませんが、FXでは外国の通貨を売った状態で保有することもできるので、上手に取引すれば上昇相場でも下降相場でも利益を出すことができます。

また、FXは月曜日の朝7時から土曜日の朝7時まで休みなく24時間取引できるという優れた特徴を持っているので、株式市場の取引時間(営業時間は平日の9時~15時まで)のように縛られることはなく、エントリーするタイミングを逃してもチャンスはいくらでもあるので慌てずに取引することができます。
※サマータイムの時は取引時間は少し早くなります。

FX取引業者で口座を開設したら、FXの口座へ現金を入金しましょう。
※インターネットに接続できるパソコンやスマホからFXの取引画面を開いて入金指示を選び銀行のインターネットバンキングから入金するか、又は銀行へ行ってATMから入金できます。

現金を入金したら取引を始めますが、取引をする際に次のことを決めてください。

  • 通貨ペア
  • 売買区分
  • 注文タイプ
  • 通貨単位と数量

上記の4つのことは、通貨の値動き、証拠金維持率、レバレッジなどに影響してくるので勝つ為にしっかりと作戦を練るようにしてください。

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通貨ペアを決める

通貨ペア

FXを始める時にまず決めなければいけないことはどの通貨ペアを取引するかです。

通貨ペア選びはとても重要な作業で、通貨ペアの選定を怠ると取り返しがつかないくらいに損失が膨らむ恐れがあるので真剣に決めてください。

下記で説明しているそれぞれの通貨の特徴を参考にして選びましょう。通貨の特徴を把握することによって、利益が出しやすい通貨か出しにくい通貨かがわかります。

アメリカドル
アメリカドルは世界の基軸通貨なので取引量が多く為替レートの変動は少ないです。
ユーロ
ユーロはEU加盟国の経済情勢が大きく影響します。特にドイツとフランスの動向には気をつけましょう。
イギリスポンド
イギリスポンドは為替レートの変動がかなり荒く、朝方はポンド高で推移していたのに夜は打って変わってポンド安で推移するというように、1日で1~2円動くことはしょっちゅうあります。動きが予測できないのでビギナーは取引しない方がいいです。
オーストラリアドル
オーストラリアドルは相場の変動は小さく高金利通貨(金利1.5%)なので一般的におすすめできる通貨です。但し、資源価格の影響を受けやすいので気を付けてください。
南アフリカランド
南アフリカランドは高金利通貨(金利7%)なので個人投資家に大人気ですが、長期のトレンドをチャートで確認すると円高の方向へしか動いていないので長期で保有するには注意が必要です。

私がおすすめする通貨のペアは、アメリカドル/円、ユーロ/円、オーストラリアドル/円の3つです。

スワップ金利を得る目的で高金利通貨を取引したい方は、オーストラリアドル(金利1.5%)又はオーストラリアドルと同じような値動きをするニュージーランドドル(金利1.75%)がおすすめです。

このように、世界には様々な通貨がありますが日本の個人投資家に人気があるのが、トルコリラ(金利8%)、南アフリカランド(金利7%)、メキシコペソ(金利7%)という高金利通貨です。しかし、金利よりも為替差損の方が大きくなる恐れがあるのでよく考えてから取引しましょう。

売買区分を決める

外国の通貨を買う

売買区分とは、新規注文が買いなのか売りなのかということです。
※新規注文の約定の後は決済注文の約定を経て1つの取引が終了します。

FXは、新規でのエントリーは買いからでも売りからでも入ることができるので、相場の流れに乗って臨機応変に取引することができます。
※株式市場では通常は買いからしか取引が始められませんよね(信用取引口座を開設すれば売りから始められます)。FXは通貨の交換なので買いからでも売りからでも始められます。

外国通貨と日本円のペアの組み合わせの場合では、

  • 新規買い取引をすると、円安の方向へ相場が動くと利益が出ます。
    ※一般的なチャートでは上昇トレンドで新規買いを使います。
  • 新規売り取引をすると、円高の方向へ相場が動くと利益が出ます。
    ※一般的なチャートでは下降トレンドで新規売りを使います。

※ドル/円を取引する場合で説明すると、買うという取引をするとドルを買う(円を売る)ことで、売りという取引をするとドルを売る(円を買う)ことになります。

というように、エントリー時に外国の通貨を買うのか売るのかによって利益が出る相場の方向が異なってくるのでトレンドをつかんで取引するようにしてください。

  • 新規買いから入ると、円安になると利益が出る
  • 新規売りから入ると、円高になると利益が出る

という特徴をエントリーする前に理解しておきましょう。

注文タイプを決める

注文タイプ

注文タイプには、成行(なりゆき)、指値(さしね)、逆指値(ぎゃくさしね)の3種類があります。

成行(なりゆき)
成行注文は、注文を出した時点の為替レートの値で約定させたい時に使います。
指値(さしね)
指値注文は、あらかじめ約定させたい値を指定して注文する方法です。
買いの指値注文は現在の為替レートよりも低い値、売りの指値注文は現在の為替レートよりも高い値が指定できます。
逆指値(ぎゃくさしね)
逆指値注文は、あらかじめ約定させたい値を指定して注文する方法です。
買いの逆指値注文は現在の為替レートよりも高い値、売りの逆指値注文は現在の為替レートよりも低い値が指定できます。

注文する際は、成行、指値、逆指値を使い分けて取引をすることになりますが、私がおすすめする注文方法は、新規注文は成行で行い、決済注文は指値のみ指定しておくと為替レートが逆方向へ動いた時には損失が広がるのでOCO(オーシーオー)という注文方法を使うのがいいです。

OCOとは、指値と逆指値を同時に指定できる注文方式で、利益を確定することと損失を制限することができます。

OCO注文の指値と逆指値の設定の仕方ですが、次のように行ってください。

  • 新規買いでエントリーしたのなら、現在の為替レートよりも高いレートで売りたい指値の値(利益を得たい値)を設定し、現在の為替レートよりも低いレートで売りたい逆指値の値(損切り値)を設定します。
  • 新規売りでエントリーしたのなら、現在の為替レートよりも高いレートで買いたい逆指値の値(損切り値)を設定し、現在の為替レートよりも低いレートで買いたい指値の値(利益を得たい値)を設定します。

このように、決済注文時にOCOを使えば、利益を得たい値と損切り値を同時に設定できるので損失の抑制につながります。
※損切り値は、新規エントリーした値から1~2円離して設定するが効果的です。

OCO注文の他にIFD(イフダン)注文といわれる、新規注文時に決済注文が発注できる注文方式もあります。また、IFDO(イフダンオーシーオー)注文といわれる、IFDにOCOが組み合わされた注文方式もありますが、一度にたくさんの値を入力しないといけないので使い勝手はよくありません。

基本的な決済方法は、ポジションの買い値や売り値を基準として、指値と逆指値を指定して対処すると覚えておきましょう。

通貨単位と数量を決める

通貨単位と数量

FXで取引できる通貨の単位は、

  • 1000単位
  • 10000単位

の2種類があります。
※1、10、100単位では購入できません。

為替レートが1円動くと、1000通貨保有しているなら1000円、10000通貨保有しているなら10000円の資産の変動が起き、大きなポジションの保有は証拠金維持率とレバレッジの値に関わってくるので注意してください。

外貨貯金では、120円のものを1万通貨購入すると、購入資金に120万円必要なのは普通のことですが、FXはレバレッジを25倍まで効かすことができるのでその購入金額以下の口座の現金残高でも購入できます。

FXは口座の現金残高以上に取引ができる仕組みなので、損失を大きく出したくないなら目一杯購入しないようにしましょう。

FXの注文の流れをおさらいすると、

  • 新規注文をする時は、通貨ペア、売買区分、注文タイプ、数量を決めて発注
  • 決済注文をする時は、指値と逆指値(利益を得るポイントと損切りポイント)を設定して発注

というように、決済注文では損切りポイントも一緒に設定して取引を行ってください。

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FXの取引時の注意事項

スプレッドを確認する

外貨貯金やFXの手数料のイメージ図

FXでは、買い値(Ask)と売り値(Bid)は同じ値ではなく必ず開きがあります。この開きをスプレッドといい、スプレッドはFX取引業者が決めるものなので自分で設定変更することはできません。
※スプレッドは手数料みたいなものです。

例えば、FXの通貨の取引画面では、

  • 買(Ask):117.242
  • 売(Bid):117.232

などと表示されていますが、117.242-117.232=0.010。この0.010の差がスプレッドです。わかりやすくいうと、この場合は1銭がスプレッドとなります。
※スプレッドが1銭なら、10000通貨取引をするとスプレッドは100円ですね。

ちなみに、117.242の読み方は、117円24銭2厘です。FXでは、円よりも小さい補助単位(銭や厘)が使われています。

なお、FX取引業者のパンフレットにスプレッドは0.5銭と書かれていたら5厘の差のことです。

スプレッドは通貨によって変わりますし、経済指標が発表されて取引が活発になるとスプレッドは一時的ですが広がるので、スプレッドを確認してから取引してください。

スワップポイントに惑わされない

通貨の金利

スワップポイント(スワップ金利)とは、2国間の通貨の金利差のことで、安い金利の通貨を売り高い金利の通貨を買うとその金利差を毎日受け取ることができます。

スワップポイントの計算式は、スワップポイント=買った通貨の金利-売った通貨の金利です。

例えば、次のような2つの通貨があり、

  • 金利が7%の通貨
  • 金利が0.1%の通貨

金利が0.1%の通貨を売って、金利が7%の通貨を買うとどうなるのかというと、

  • 7%-0.1%=6.9%

が金利差分となり、その通貨を買って保有している間は、6.9%のスワップポイント(金利)が毎日もらえます。
※金利が高い通貨を売り金利が低い通貨を買った状態で保有している場合は、金利を支払います。

現在の日本の政策金利は0.1%なので、ほとんどの外国の通貨を買って保持していればスワップポイントがもらえる状況となっています。
※現在では、ユーロやスイスなどのヨーロッパの通貨は日本よりも政策金利が低い状況なので、ユーロ/円やスイスフラン/円で買いポジションを保有しているとスワップポイントを支払うことになります。

このように、FXはスワップポイントがもらえることが魅力の1つなのですが、為替レートが変動するとスワップポイント以上に為替差損をこうむることになるので、スワップポイントが高いという理由のみで買い続けないようにしましょう。
※相場は上下に変動するので買う売るを交互に繰り返して取引してください。

特に、南アフリカランド(金利7%)、トルコリラ(金利8%)は月足のローソクチャートを見ればわかりますが、円高に振れたままで大きな円安トレンドになる気配はないので気を付けてください。

(記事作成日:2017年7月11日、最終更新日:2017‎年7‎月12‎日)

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