介護保険の申請から利用までの流れ

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介護保険の申請から利用までの一連の流れ

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カテゴリー
日常生活の悩み
ジャンル
介護保険の基礎知識
目的(解決できる悩み)
介護保険を申請して利用するまでの流れがわかるようになること
目次
1.介護保険の利用方法
介護保険を利用するにはどうするの?
訪問調査後の判定結果
要支援・要介護認定を受けたらできること

1.介護保険の利用方法

年齢が40歳以上になって介護保険に加入しているけど、どのように手続きをして使えばいいのかわからないという方いませんか。

介護保険の手続きは市区町村で行います。40~65歳未満の方は特定疾病になった時、65歳以上であれば申請はだれでもでき、判定結果に要介護・要支援認定を受ければ介護サービスを利用できます。

介護保険を利用するにはどうするの?

介護保険を利用する時は、次のような流れで進んでいきます。

介護保険申請から利用までの流れ

介護保険を利用しようと考えている方は、まずは介護保険被保険者証(40~65歳未満の方は健康保険証)を持って介護保険の申請を住民票が置いてある市区町村の役所の窓口で行います。
※申請は本人以外(家族、親族、民生委員、ケアマネジャーなど)でもできますので、申請を他の人に依頼することもできます。

どのような時に申請するのかというと、40~65歳未満の方は特定疾病になって介護が必要となった時、65歳以上の方は日常生活に支障が出て介護が必要となった時です。

申請には主治医の意見書といって、主治医の名前、病院名、症状などが必要になります。
※主治医がいない場合は役所が紹介してくれます。

介護保険の申請をすると役所の職員又は、委託された認定調査員(ケアマネジャー)が予約した日に自宅や入院している病院へ行って訪問調査(認定調査)をします。

訪問調査で認定調査票に記入することは、概況調査(対象者の基本情報)と基本調査(身体について74項目)です。

例えば、訪問調査で聞かれることは、

訪問調査で聞かれること

  • 今までの病気やけが
  • 普段の介護について
  • 生活パターンや身体の動き
  • 身体の状態

など質問されるので、毎日の動作や生活パターンをメモしておきましょう。

訪問調査を行った後は、コンピューターによる1次判定と介護認定審査会による2次判定(主治医の意見書と特記によるもの)があります。

したがいまして、1次・2次判定時には主治医の意見書が必要になりますので必ず用意してください。

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訪問調査後の判定結果

訪問調査を行い1次判定又は2次判定が終わったら申請者に判定結果が通知されます。

判定結果は大きく分けると3種類あり、要支援と要介護、その2つに該当しない人は非該当となります。

しかしながら、介護保険を利用できる人は要支援か要介護の判定が必要で、要支援と要介護を分けると7段階の区分があります。要支援は1と2、要介護は1~5の介護度に分かれていて、要支援1は身体の状態は比較的良く、要介護5は身体の状態はとても悪くなります。

そして、介護度が高くなるにつれてたくさんのサービスが受けられるようになります。

また、それぞれの区分で1割負担で利用できる支給限度基準額というものが定められています。
※この支給限度基準額を超えた場合は、超えた分は自己負担となります。

介護保険を利用しても介護費用は無料になるのではなくそれなりに費用が掛かります。どのくらいの費用に収めればいいのか経済的なことも考慮して利用してください。

要支援1
  • 一部の介助が必要だったりするが身の回りのことは1人でほとんどできる状態。
  • 介護予防サービスを利用すれば改善が見込まれる。
  • ひと月の支給限度基準額:50030円
要支援2
  • 要支援1よりも少し悪い状態。
  • 介護予防サービスを利用すれば改善が見込まれる。
  • ひと月の支給限度基準額:104730円
要介護1
  • 歩行など一部に介助が必要な状態
  • 介護サービスを利用できる。
  • ひと月の支給限度基準額:166920円
要介護2
  • 歩行、着替え、排泄、入浴などに一部の介助が必要な状態。
  • 介護サービスを利用できる。
  • ひと月の支給限度基準額:196160円
要介護3
  • 歩行、着替え、排泄、入浴などに多くの介助が必要な状態。
  • 介護サービスを利用できる。
  • ひと月の支給限度基準額:269310円
要介護4
  • 日常生活を送るには全面的に介助が必要な状態。
  • 介護サービスを利用できる。
  • ひと月の支給限度基準額:308060円
要介護5
  • 介護しなければ日常生活ができない状態。
  • 介護サービスを利用できる。
  • ひと月の支給限度基準額:360650円
非該当
  • 普通に基本的な動作や日常生活を送ることができ介護をする必要がない方。

なお、介護保険サービスを利用できるのは要支援と要介護に認定された方のみです。誰からの支援を受けることなく基本的な日常生活を送ることができる人は利用できません。保険料を納めているから誰でも利用できるわけではありませんので気をつけてください。

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要支援・要介護認定を受けたらできること

要支援の認定を受けたら地域包括支援センターの保健士などに介護予防ケアプランを作成、要介護の認定を受けたら居宅介護支援事業所のケアマネジャーなどにケアプランを作成してもらい、介護サービスを受ける事業者を決めて介護サービスが1割負担で利用できるようになります。

判定結果の要介護度によって1割負担で利用できる限度額が決まりますので、その限度額を超えた利用額があればその分は自己負担となります。

なお、事業者は自由に選べますので、少しでも質が高いところを選ぶようにしてください。介護報酬は国により決められていますが、事業者によって介護サービスの内容はだいぶ異なります。

要支援認定で利用できるサービス
  • 介護予防訪問介護(ホームヘルプ)
  • 介護予防訪問入浴介護
  • 介護予防訪問看護
  • 介護予防訪問リハビリテーション
  • 介護予防居宅療養管理指導
  • 介護予防通所介護(デイサービス)
  • 介護予防通所リハビリテーション(デイケア)
  • 介護予防短期入所生活介護(ショートステイ)
  • 介護予防短期入所療養介護(ショートステイ)
  • 介護予防特定施設入居者生活介護
  • 介護予防福祉用具貸与
  • 福祉用具購入
  • 住宅改修
  • 介護予防小規模多機能型居宅介護
  • 介護予防認知症対応型通所介護(認知症高齢者デイサービス)
  • 介護予防認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
    ※要支援2のみ利用可能
要介護認定で利用できるサービス
  • 訪問介護(ホームヘルプ)
  • 訪問入浴介護
  • 訪問看護
  • 訪問リハビリテーション
  • 居宅療養管理指導
  • 通所介護(デイサービス)
  • 通所リハビリテーション(デイケア)
  • 短期入所生活介護(ショートステイ)
  • 短期入所療養介護(ショートステイ)
  • 特定施設入居者生活介護
  • 福祉用具貸与
  • 福祉用具購入
  • 住宅改修
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
  • 夜間対応型訪問介護
  • 小規模多機能型居宅介護
  • 看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
  • 認知症対応型通所介護(認知症高齢者デイサービス)
  • 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
  • 地域密着型特定施設入居者生活介護
  • 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
  • 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設(介護療養型老人保健施設)

支給限度額が適用される又はされないサービス

  • 支給限度額が適用されるサービス:訪問・通所・短期入所サービス、福祉用具貸与、地域密着型サービスの一部
  • 支給限度額が適用されないサービス:居宅療養管理指導、特定施設入居者生活介護、住宅改修、福祉用具購入、地域密着型サービスの一部

申請してから判定結果が出るまで最長で30日かかります。

しかし、すぐにでも介護サービスを利用したい時は市区町村の役所やケアマネジャーに暫定ケアプランを作ってもらうと1割負担で利用できます。

その他の方法では、暫定ケアプランを作成せず一旦全額支払ったあと判定結果が出た後に支給申請して9割を払い戻しをすることもできます。

(記事作成日:2018年12月31日、最終更新日:2019‎年8‎月27‎日)

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