バッテリー上がりが起きる要因とその対策方法
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- 目的(解決できる悩み)
- 車のバッテリー上がりを防ぐ対策方法がわかるようになること
- 目次
- 1.バッテリー上がりの対策方法
- バッテリー上がりって何ですか?
- バッテリー上がりを防ぐ対策方法
- 2.バッテリー上がり対策で使うおすすめのバッテリー充電器の紹介
- オプティメイトの種類
- オプティメイト4デュアルのメリット・デメリット・使い方
1.バッテリー上がりの対策方法
自動車に乗っていればどなたでもバッテリー上がりの現象を避けて通ることはできません。
バッテリーが上がって新品のバッテリーに交換してもまたバッテリーが上がってしまう方も多いと思いますが、バッテリーが上がらないようにする対策方法はあります。
バッテリー上がりはいつ起こるかわかりませんし他人事ではないので、この機会にバッテリーが上がらない対策方法について考えてみませんか。
バッテリー上がりって何ですか?
車に乗っていると多いバッテリーのトラブルといえば、エンジンのスタートスイッチを押してもある日突然エンジンが掛からなくなるバッテリー上がりですよね。
バッテリー上がりとは、電装品を駆動する為に必要な電力よりもバッテリーの充電残量(電力)が少ない状態のことです。スターターモーターを回す電力よりもバッテリーの畜電力の方が少なかったら常識で考えればエンジンは掛けられないということがわかります。
バッテリー上がりが起こる主な要因は、
バッテリー上がりの要因
- 車に乗る回数が少ない
- 街乗りが多い
- アイドリング時にエアコンの風量を最大にして使う
などが考えられ、特に、街乗りしかしない、短距離の間にエンジンを掛けたり止めたりする回数が多い使い方をすると通常よりもバッテリーの劣化は早まります。
また、バッテリーのグレードは様々ありグレードによっては1年使っただけでバッテリー上がりが発生することもあるので、バッテリーの交換サイクルを長くしたい方は安さで選ばず性能で選んだ方が賢いです。
しかしながら、価格が安い高いに関係なく自動車用の全ての鉛バッテリーにいえることですが、バッテリーは次のように、
バッテリーの内部で起こっている化学反応
- プラス極板:放電すると二酸化鉛→硫酸鉛、充電すると硫酸鉛→二酸化鉛
- マイナス極板:放電すると鉛板→硫酸鉛、充電すると硫酸鉛→鉛板
という化学反応を繰り返して電気の充放電をしているので、充電時に電極板の表面の硫酸鉛(結晶性のサルフェーション)が溶解できずに付着したままになると正常な電極の表面積が少なくなり充電しにくくなります。
要するに、自動車用の全ての鉛バッテリーは放電時に形成される結晶性のサルフェーションが電極にこびり付いてしまうと充電しても溶解が困難となり電極が劣化してしまうので、バッテリーが上がってしまい長時間過放電させたままにすると電極板に結晶性のサルフェーションが発生して本来の性能が発揮できなくなるということです。
電極が劣化してしまうことで電気の流れが悪くなり、充電可能な容量が減り寿命を迎え新品のバッテリーと交換するという流れをたどります。
結晶性のサルフェーションを多く発生させないようにするには、バッテリー上がりをさせないことが大切です。
バッテリー上がりを防ぐ対策方法
バッテリーが上がってしまいエンジンが掛けられなくなってからあたふたしても遅く、そうならない為には日頃から日常点検とバッテリー上がりしないような対策を講じておくことが必要です。
バッテリー上がりをさせない対策としては、
バッテリー上がりの対策方法
- 車に乗らない時はバッテリー端子からケーブルを外しておく
- 毎日車に乗る
- 1Wくらいのソーラーバッテリー充電器(太陽電池)を取り付ける
- 充電器でバッテリーを充電する
の4つの方法が考えられます。
車に乗らない時はバッテリー端子からケーブルを外すことが一番の対策方法ですが、電子機器だらけの最近の車には適していない行為なのでやってはいけません。
毎日車に乗る時間がない方もいますので、現実味があるのは太陽電池か充電器で充電する方法です。
ソーラーバッテリー充電器(太陽電池)は太陽の光が当たらなと発電できないので屋根がついていないところで駐車している車には適していますが屋根付きの車庫では不向きです。また、車を駐車している近くにコンセントがある方は充電器で充電するのが最適な方法といえるので、どちらかを駐車環境によって使い分けてもらえばいいと思います。
自動車用の鉛バッテリーは、70%くらい放電してしまうとエンジンが掛けられなくなるといわれていて、私の経験上、2週間~1カ月間エンジンを掛けなかったらバッテリー上がりを起こしていることが多いので、1週間に1回の頻度で充電器で充電しておけばバッテリー上がりを防ぐことができます。
車に乗る頻度が少ない、街乗りの用途でしか使わない方は、充電器でバッテリーを充電させてバッテリーの寿命を延ばしてみてはいかがでしょうか。
2.バッテリー上がり対策で使うおすすめのバッテリー充電器の紹介
カー用品店に行くと、いろいろなメーカーのカーバッテリー充電器が並んでいてどれを選べばいいのか悩みますよね。
私が今まで使ったことがあるバッテリー充電器で一番おすすめなのは、テックメイトというメーカーのオプティメイトという充電器です。
オプティメイトの種類
オプティメイトという製品は、バイクなどの充電器の開発を得意とするベルギーのテックメイトというメーカーが作っています。
オプティメイトには、1、3、4、6のシリーズがあり、次のように各シリーズで性能は少し異なります。
オプティメイトのラインナップと性能
- オプティメイト1:バッテリー容量2~20Ah、最大出力電流0.6A、サルフェーション溶解機能なし
- オプティメイト3:バッテリー容量2.5~50Ah、最大出力電流0.8A、サルフェーション溶解機能あり
- オプティメイト4:バッテリー容量3~50Ah、最大出力電流0.8A、強力サルフェーション溶解機能あり
- オプティメイト6:バッテリー容量3~240Ah、最大出力電流5A、強力サルフェーション溶解機能あり
車に使用可能なのは、オプティメイト3、4、6ですが、私がおすすめするのは性能と価格のバランスがよいオプティメイト4のデュアルです。
バイクからコンパクトカーまで対応のおすすめのバッテリー充電器
商品名:TECMATE(テックメイト)バイク用 全自動充電器 オプティメート4 デュアル/Optimate 4 DUAL
オプティメイト4デュアルは、バイク専用の充電器のような感じがしますが、3~50Ahの容量の12V鉛バッテリー(開放、メンテナンスフリー、GEL、AGM)に対応しているので、実際はバイクから軽自動車・コンパクトカーまでのバッテリー容量なら使うことができます。
私はコンパクトカーのバッテリーの充電にオプティメイト4デュアルを使ってますが普通に充電できています。
オプティメイト4デュアルと安価な充電器との最大の違いは、安価な充電器はパルス充電のみのサルフェーション溶解機能しかついていませんが、オプティメイト4デュアルはパルス充電+16V又は22Vを発生させてサルフェーションを強力溶解する機能がついていることです。
なお、普通車以上のバッテリーはオプティメイト4デュアルでは容量が足りないので、3~240Ahに対応しているオプティメイト6を使ってください。
オプティメイト4デュアルのメリット・デメリット・使い方
オプティメイト4デュアルを使うメリットはなんといってもサルフェーションの強力溶解です。
私が経験したことは、エンジンが掛けられないくらいに過放電(端子電圧約6V)させてしまったフラッグシップクラス(価格が高い最上級クラス)のバッテリーの充電に安価な充電器を使ってみましたが復活できず、ダメもとでオプティメイト4デュアルを使って充電してみたらバッテリーが復活してさらにそのあと普通に4年間使えたことです。
※バッテリーはトータルで7年使うことができました。
また、物置に1年間放置してあった過放電したGSユアサのエコアールバッテリーを2日充電して1日空けてその後に2日充電したら電圧が回復して1カ月間使うことができました。
過放電したバッテリーが復活したなんて安価なバッテリー充電器を使っていた頃に経験したことがなかったので驚きました。
しかしながら、オプティメイト4デュアルには欠点がありまして、最大充電電流が0.8Aなので自動車の50Ahくらいのバッテリー(過放電や弱っているバッテリー)を満充電させるには、充電器に設定されている最大充電制限時間である丸2日間(48時間)かかることです。
無論、充電は中々終わらないので忍耐力が必要なところがデメリットなので、充電時間を短くしたい方は最大充電電流が5Aのオプティメイト6の方が適しています。
オプティメイト4デュアルの使い方は、赤色のワニ口をバッテリーのプラス端子、黒色のワニ口をバッテリーのマイナス端子につないだ後に充電器本体のプラグをコンセントに差し込むだけです。
バッテリーを車から降ろさずに乗っけたままでも充電器は使うことができます。
後は、電源スイッチもモード選択ボタンもありませんので、全て充電器が自動でバッテリーの状態を判断して充電してくれます。
充電器の価格は高いですが、過放電させたバッテリーでも充電すればしばらくは使うことができるのでオプティメイト4デュアルを1台持っておけばなにかと役に立つことは間違いありません。
(記事作成日:2018年1月17日、最終更新日:2021年7月4日)